2017年9月で終了することが分かった、JACCS エクストリームカード(Extreme Card)。
エクストリームカードの乗り換え先をどうすべきか、陸マイラーの視点かつ年会費を抑えるケースで考えてみます。
リーダーズカードにするか、乗り換えるか
2017年9月で終了することが分かったエクストリームカード。
このまま、エクストリームカードの切替カードである、JACCS リーダーズカード(Reader’s Card)にすべきか、他のカードに乗り換えるべきでしょうか。
「ANA VISAワイドゴールドにすれば、還元率はエクストリームカードよりも高くなることは分かるが、年会費は抑えたい」という方もいらっしゃると思います。
そこで、ANA陸マイラーなら持っているソラチカカードでマイルを貯める場合と、メインカードとして使えば実質的に年会費無料になる、「新・リーダーズカード」で考えてみました。
リーダーズカードのポイントの付き方
最初に、エクストリームカードの9月からの切替先カードである、リーダーズカードのポイントの付き方のおさらいです。
1,000円の利用につき、11ポイント
9月からのリーダーズカードでは、リボ払いでない場合、1,000円の利用につき、11ポイントが付与されます。
2,000円の利用だと22ポイントです。
しかし、1,999円の利用では11ポイントになるので、1,000円未満の部分はロスになります。
なお、この1,000円というのは、買い物1回ごとの支払いではなく、月間の利用合計に対するものです。
3,500ポイントごとに、4,000円分のGポイントに交換可
9月からのリーダーズカードでは、ショッピングで付与されるポイントが3,500ポイントになったら、4,000円分のGポイントに交換できます。
逆算すると、3,500ポイント貯めるためには、31万9,000円の利用が必要です。
現行の(終了予定の)エクストリームカードは、20万円の買い物ごとにGポイントに交換ができるポイントが貯まったので、この部分でハードルが1.5倍以上に上がっています。
ポイント交換できる区切りが大きくなっているからです。ここで、使い勝手が悪くなっているといえます。
例えば、60万円利用した場合、現行の(終了予定の)エクストリームカードでは6,000ポイント貯まりました。
このポイントは、2,000ポイントごとにGポイントに交換できたので、交換後のGポイントは1.5倍となる9,000 Gポイント(9,000円分)獲得できました。
9月からのリーダーズカードの場合、同じ条件で6,600ポイント貯められます。
しかし、Gポイントへの交換は3,500ポイントごとのため、4,000円分のGポイントにしかなりません。
余った3,100ポイントは、あと400ポイント貯めないとGポイントに交換できないことになります。
リーダーズカードの実質 ANAマイル還元率
この、「3,500ポイント貯まらないと交換できない」ルールから、ショッピング利用に対する、実質的なANAマイル還元率を計算しました。
(なお、単純なANAマイル還元率の最大値は、前回の記事のように1.13%です。)
GポイントからANAマイルへの交換は、ソラチカルートを使う計算です。
利用額 [円] |
Point | Gポイント | ANA マイル |
マイル 還元率 |
20万 | 2,200 | 0 | 0 | 0% |
30万 | 3,300 | 0 | 0 | 0% |
40万 | 4,400 | 4,000 | 3,600 | 0.90% |
50万 | 5,500 | 4,000 | 3,600 | 0.72% |
60万 | 6,600 | 4,000 | 3,600 | 0.60% |
70万 | 7,700 | 8,000 | 7,200 | 1.03% |
80万 | 8,800 | 8,000 | 7,200 | 0.90% |
90万 | 9,900 | 8,000 | 7,200 | 0.80% |
100万 | 11,000 | 12,000 | 10,800 | 1.08% |
110万 | 12,100 | 12,000 | 10,800 | 0.98% |
120万 | 13,200 | 12,000 | 10,800 | 0.90% |
130万 | 14,300 | 16,000 | 14,400 | 1.11% |
140万 | 15,400 | 16,000 | 14,400 | 1.03% |
150万 | 16,500 | 16,000 | 14,400 | 0.96% |
160万 | 17,600 | 20,000 | 18,000 | 1.13% |
170万 | 18,700 | 20,000 | 18,000 | 1.06% |
180万 | 19,800 | 20,000 | 18,000 | 1.00% |
190万 | 20,900 | 20,000 | 18,000 | 0.95% |
200万 | 22,000 | 24,000 | 21,600 | 1.08% |
最大還元率となるのは、利用額が31万9,000円の倍数になる時です。
このように、ポイント交換単位の倍数に満たない利用額の時には、実質的な還元率が落ちる傾向になります。
ソラチカカード 10マイルコースとの比較
ソラチカカードには、10マイルコースと5マイルコースがあります。
10マイルコースの場合、1,000円の利用につき、10マイルが貯まります。還元率では1.00%です。ただし、マイルへの移行の際には、5,000円(税別)の手数料が必要です。
この手数料は、毎年払う必要はなく、移行した年にのみかかります。
そのため、2年間ずっと貯めてから交換すれば、1年当たりは2,500円(税別)です。
5マイルコースの場合、手数料は不要ですが、1,000円の利用につき、5マイルしか貯まりません。還元率では0.50%です。
お金はかかりますが、マイルが多く貯まるのは10マイルコースなので、10マイルコースと新リーダーズカードを比較すると次のようになります。
リーダーズカードとソラチカカード 10マイルコースでの比較では、利用額によってどちらが有利なのかが変わります。
ただし、その差は大きくありません。
例えば、60万円の利用額で考えた場合、ソラチカカードの方が2,400マイル多く稼げるものの、マイルと交換するためには、5,000円(税別)の手数料が必要です。
バイマイルとして考えると、1マイル2円を超えますので、効率の良いものではありません。
カードの違いによる、マイルの貯まり方
リーダーズカードでは、31万9,000円ごとの区切りであるため、利用額と貯まるマイルが階段状になります。
ソラチカカードを含めたANAの一般カードの場合、リーダーズカードよりも区切りが細かいので、利用額とマイルが直線状になります。
ポイントの区切りは大きいものの、ソラチカカードを含めたANAマイルの一般カードは、マイルに移行の際に手数料が必要です。
切替後のリーダーズカードは、年会費を抑えたい陸マイラーにとっては、残る選択肢なのではないでしょうか。
ソラチカ VS リーダーズ 利用額でのマイル獲得数詳細
ソラチカカード 10マイルコースと、新リーダーズカード、それぞれの利用額でのマイル獲得数を比較してみました。
なお、前述の通り、ソラチカカードを含めたANAカードの一般カードでは、移行手数料が必要です。(ソラチカカードの場合、5,400円(税込))
リーダーズカードは、Gポイントからソラチカルートを使ってのポイント交換なので、移行手数料はかかりません。
新リーダーズカードよりも、ソラチカカードで貯めた方がANAマイルが貯まる場合、結果としてはその差のマイルを、移行手数料で買っている状態と言えますので、バイマイルとしての単価も追加しました。
利用額 [円] |
獲得ANAマイル数 | 差の マイル単価 [円/Mile] |
||
Reader’s | ソラチカ | マイル差 | ||
10万 | 0 | 1,000 | 1,000 | 5.40 |
20万 | 0 | 2,000 | 2,000 | 2.70 |
30万 | 0 | 3,000 | 3,000 | 1.80 |
40万 | 3,600 | 4,000 | 400 | 13.50 |
50万 | 3,600 | 5,000 | 1,400 | 3.86 |
60万 | 3,600 | 6,000 | 2,400 | 2.25 |
70万 | 7,200 | 7,000 | -200 | -27.00 |
80万 | 7,200 | 8,000 | 800 | 6.75 |
90万 | 7,200 | 9,000 | 1,800 | 3.00 |
100万 | 10,800 | 10,000 | -800 | -6.75 |
110万 | 10,800 | 11,000 | 200 | 27.00 |
120万 | 10,800 | 12,000 | 1,200 | 4.50 |
130万 | 14,400 | 13,000 | -1,400 | -3.86 |
140万 | 14,400 | 14,000 | -400 | -13.50 |
150万 | 14,400 | 15,000 | 600 | 9.00 |
160万 | 18,000 | 16,000 | -2,000 | -2.70 |
170万 | 18,000 | 17,000 | -1,000 | -5.40 |
180万 | 18,000 | 18,000 | 0 | 0 |
190万 | 18,000 | 19,000 | 1,000 | 5.40 |
200万 | 21,600 | 20,000 | -1,600 | -3.37 |
黄色のセルは、新リーダーズカードの方がソラチカカード 10マイルコースよりも、獲得マイル数が多くなる部分です。
利用額によって、新リーダーズカードのANAマイル獲得数が多いとき、ソラチカカードのANAマイル獲得数が多いときがあり、悩ましいですね。
ただし、ソラチカカードの場合、ANAマイルを獲得するためには移行手数料が必要であるため、リーダーズカードとのマイル差分をバイマイルとして考えると、安くても1.8円/Mile程度にはなります。
カードの0.数%の還元率の差に悩むよりも・・・。
今回計算してみて、カード利用額が200万円であっても、ソラチカ1本と切替後のリーダーズカードとのマイル差は、1,600マイル程度だと分かりました。
1,600ANA マイルは、1,800円分のポイントがもらえる案件を、ポイントサイトや飲食覆面モニターでクリアすれば、すぐに貯められるマイル数です。
やはり、ポイントサイトを使ったマイルの貯め方というのは、クレジットカードの利用でマイルを貯めるよりも、効率が高いと改めて思った次第です。
カードの0.数パーセントの差に悩むよりも、条件の良いポイントサイトの案件をクリアした方が、良いのではないでしょうか。
コメント
結局、答えは?
としお様
従来のエクストリームカードよりも獲得マイル数は少なくなりますが、
年会費の出費を抑える場合には、新・リーダーズカードでもかまわない
と思います。
ただし、クレジットカードの支払いで貯められるマイル数というのは
多く無いので、ポイントサイトを使った貯め方が効率であることには
変わりありません。