エクストリームカードからの乗り換え先を考える。年会費を抑える場合

エクストリームカードからの乗り換え先を考える。年会費を抑える場合 クレジットカード

2017年9月で終了することが分かった、JACCS エクストリームカード(Extreme Card)。

エクストリームカードの乗り換え先をどうすべきか、陸マイラーの視点かつ年会費を抑えるケースで考えてみます。

リーダーズカードにするか、乗り換えるか

2017年9月で終了することが分かったエクストリームカード。

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エクストリームカード、9月で完全に終了。切替後のANAマイル還元率は 1.13%に。しかし?
最大ANAマイル還元率、1.35%を誇り、年会費も実質無料だったJACCS Extreme Card(ジャックス エクストリームカード) 会員向けにJACCS...

このまま、エクストリームカードの切替カードである、JACCS リーダーズカード(Reader’s Card)にすべきか、他のカードに乗り換えるべきでしょうか。

 

「ANA VISAワイドゴールドにすれば、還元率はエクストリームカードよりも高くなることは分かるが、年会費は抑えたい」という方もいらっしゃると思います。

そこで、ANA陸マイラーなら持っているソラチカカードでマイルを貯める場合と、メインカードとして使えば実質的に年会費無料になる、「新・リーダーズカード」で考えてみました。

 

リーダーズカードのポイントの付き方

最初に、エクストリームカードの9月からの切替先カードである、リーダーズカードのポイントの付き方のおさらいです。

 

1,000円の利用につき、11ポイント

9月からのリーダーズカードでは、リボ払いでない場合、1,000円の利用につき、11ポイントが付与されます。

2,000円の利用だと22ポイントです。
しかし、1,999円の利用では11ポイントになるので、1,000円未満の部分はロスになります。

なお、この1,000円というのは、買い物1回ごとの支払いではなく、月間の利用合計に対するものです。

 

3,500ポイントごとに、4,000円分のGポイントに交換可

9月からのリーダーズカードでは、ショッピングで付与されるポイントが3,500ポイントになったら、4,000円分のGポイントに交換できます。

逆算すると、3,500ポイント貯めるためには、31万9,000円の利用が必要です。

現行の(終了予定の)エクストリームカードは、20万円の買い物ごとにGポイントに交換ができるポイントが貯まったので、この部分でハードルが1.5倍以上に上がっています。
ポイント交換できる区切りが大きくなっているからです。ここで、使い勝手が悪くなっているといえます。

 

例えば、60万円利用した場合、現行の(終了予定の)エクストリームカードでは6,000ポイント貯まりました。
このポイントは、2,000ポイントごとにGポイントに交換できたので、交換後のGポイントは1.5倍となる9,000 Gポイント(9,000円分)獲得できました。

 

9月からのリーダーズカードの場合、同じ条件で6,600ポイント貯められます。

しかし、Gポイントへの交換は3,500ポイントごとのため、4,000円分のGポイントにしかなりません。
余った3,100ポイントは、あと400ポイント貯めないとGポイントに交換できないことになります。

 

リーダーズカードの実質 ANAマイル還元率

この、「3,500ポイント貯まらないと交換できない」ルールから、ショッピング利用に対する、実質的なANAマイル還元率を計算しました。
(なお、単純なANAマイル還元率の最大値は、前回の記事のように1.13%です。)

GポイントからANAマイルへの交換は、ソラチカルートを使う計算です。

利用額
[円]
Point Gポイント ANA
マイル
マイル
還元率
20万 2,200 0 0 0%
30万 3,300 0 0 0%
40万 4,400 4,000 3,600 0.90%
50万 5,500 4,000 3,600 0.72%
60万 6,600 4,000 3,600 0.60%
70万 7,700 8,000 7,200 1.03%
80万 8,800 8,000 7,200 0.90%
90万 9,900 8,000 7,200 0.80%
100万 11,000 12,000 10,800 1.08%
110万 12,100 12,000 10,800 0.98%
120万 13,200 12,000 10,800 0.90%
130万 14,300 16,000 14,400 1.11%
140万 15,400 16,000 14,400 1.03%
150万 16,500 16,000 14,400 0.96%
160万 17,600 20,000 18,000 1.13%
170万 18,700 20,000 18,000 1.06%
180万 19,800 20,000 18,000 1.00%
190万 20,900 20,000 18,000 0.95%
200万 22,000 24,000 21,600 1.08%

最大還元率となるのは、利用額が31万9,000円の倍数になる時です。

このように、ポイント交換単位の倍数に満たない利用額の時には、実質的な還元率が落ちる傾向になります。

 

ソラチカカード 10マイルコースとの比較

ソラチカカードには、10マイルコースと5マイルコースがあります。

10マイルコースの場合、1,000円の利用につき、10マイルが貯まります。還元率では1.00%です。ただし、マイルへの移行の際には、5,000円(税別)の手数料が必要です。

この手数料は、毎年払う必要はなく、移行した年にのみかかります。
そのため、2年間ずっと貯めてから交換すれば、1年当たりは2,500円(税別)です。

 

5マイルコースの場合、手数料は不要ですが、1,000円の利用につき、5マイルしか貯まりません。還元率では0.50%です。

お金はかかりますが、マイルが多く貯まるのは10マイルコースなので、10マイルコースと新リーダーズカードを比較すると次のようになります。

ソラチカカードとリーダーズカードの獲得マイル数比較

リーダーズカードとソラチカカード 10マイルコースでの比較では、利用額によってどちらが有利なのかが変わります。

ただし、その差は大きくありません。

 

例えば、60万円の利用額で考えた場合、ソラチカカードの方が2,400マイル多く稼げるものの、マイルと交換するためには、5,000円(税別)の手数料が必要です。
バイマイルとして考えると、1マイル2円を超えますので、効率の良いものではありません。

 

カードの違いによる、マイルの貯まり方

リーダーズカードでは、31万9,000円ごとの区切りであるため、利用額と貯まるマイルが階段状になります。

ソラチカカードを含めたANAの一般カードの場合、リーダーズカードよりも区切りが細かいので、利用額とマイルが直線状になります。

 

ポイントの区切りは大きいものの、ソラチカカードを含めたANAマイルの一般カードは、マイルに移行の際に手数料が必要です。

 

切替後のリーダーズカードは、年会費を抑えたい陸マイラーにとっては、残る選択肢なのではないでしょうか。

 

ソラチカ VS リーダーズ 利用額でのマイル獲得数詳細

ソラチカカード 10マイルコースと、新リーダーズカード、それぞれの利用額でのマイル獲得数を比較してみました。

 

なお、前述の通り、ソラチカカードを含めたANAカードの一般カードでは、移行手数料が必要です。(ソラチカカードの場合、5,400円(税込))
リーダーズカードは、Gポイントからソラチカルートを使ってのポイント交換なので、移行手数料はかかりません。

 

新リーダーズカードよりも、ソラチカカードで貯めた方がANAマイルが貯まる場合、結果としてはその差のマイルを、移行手数料で買っている状態と言えますので、バイマイルとしての単価も追加しました。

利用額
[円]
獲得ANAマイル数 差の
マイル単価
[円/Mile]
Reader’s ソラチカ マイル差
10万 0 1,000 1,000 5.40
20万 0 2,000 2,000 2.70
30万 0 3,000 3,000 1.80
40万 3,600 4,000 400 13.50
50万 3,600 5,000 1,400 3.86
60万 3,600 6,000 2,400 2.25
70万 7,200 7,000 -200 -27.00
80万 7,200 8,000 800 6.75
90万 7,200 9,000 1,800 3.00
100万 10,800 10,000 -800 -6.75
110万 10,800 11,000 200 27.00
120万 10,800 12,000 1,200 4.50
130万 14,400 13,000 -1,400 -3.86
140万 14,400 14,000 -400 -13.50
150万 14,400 15,000 600 9.00
160万 18,000 16,000 -2,000 -2.70
170万 18,000 17,000 -1,000 -5.40
180万 18,000 18,000 0 0
190万 18,000 19,000 1,000 5.40
200万 21,600 20,000 -1,600 -3.37

黄色のセルは、新リーダーズカードの方がソラチカカード 10マイルコースよりも、獲得マイル数が多くなる部分です。

利用額によって、新リーダーズカードのANAマイル獲得数が多いとき、ソラチカカードのANAマイル獲得数が多いときがあり、悩ましいですね。

ただし、ソラチカカードの場合、ANAマイルを獲得するためには移行手数料が必要であるため、リーダーズカードとのマイル差分をバイマイルとして考えると、安くても1.8円/Mile程度にはなります。

 

カードの0.数%の還元率の差に悩むよりも・・・。

今回計算してみて、カード利用額が200万円であっても、ソラチカ1本と切替後のリーダーズカードとのマイル差は、1,600マイル程度だと分かりました。

 

1,600ANA マイルは、1,800円分のポイントがもらえる案件を、ポイントサイトや飲食覆面モニターでクリアすれば、すぐに貯められるマイル数です。

やはり、ポイントサイトを使ったマイルの貯め方というのは、クレジットカードの利用でマイルを貯めるよりも、効率が高いと改めて思った次第です。

 

カードの0.数パーセントの差に悩むよりも、条件の良いポイントサイトの案件をクリアした方が、良いのではないでしょうか。


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コメント

  1. としお より:

    結局、答えは?

    • ana-miler.net より:

      としお様

      従来のエクストリームカードよりも獲得マイル数は少なくなりますが、
      年会費の出費を抑える場合には、新・リーダーズカードでもかまわない
      と思います。

      ただし、クレジットカードの支払いで貯められるマイル数というのは
      多く無いので、ポイントサイトを使った貯め方が効率であることには
      変わりありません。

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