「特典航空券を発行したいけど、少し足りない!家族が貯めたマイルを合わせれば、発行できるのに。」というケースがあるかもしれません。
また、マイルに交換できるポイントがたくさん貯まったものの、いわゆる「ソラチカ渋滞」が起きて、月に18,000マイルの山を越えられない方もいらっしゃるでしょう。
家族のマイルを合算して使うことができ、ソラチカ渋滞も緩和できる、ANAカードファミリーマイルの登録方法をご紹介します。
ANAカードファミリーマイルで、家族のマイルを合算!
ANAカードファミリーマイルは、それぞれの家族が貯めたマイルを合算して、特典航空券などと交換できるサービスです。
オフィシャルサイトの該当ページは以下の通りです。
プライム会員とは?
マイルを合算して使うためには、最初に「プライム会員」を決める必要があります。
プライム会員は、ANAカードファミリーサービスにおいて、その家族の代表者になる人です。
プライム会員になる人は、クレジットカード機能の付いた、ANAカードを必ず持っている必要があります。
ANAの陸マイラーに必要不可欠な、ソラチカカードがあれば大丈夫です。
クレジットカード機能の無い「ANAマイレージクラブカード」では、プライム会員にはなれません。
夫婦でマイルを貯めている場合、より積極的にマイルを貯めている方を、プライム会員にしてはいかがでしょうか。
ファミリー会員とは?
プライム会員が決まったら、次はファミリー会員を決めます。
ファミリー会員は最低1人、最大で9人まで登録できます。
ファミリー会員の登録条件
ファミリー会員になることができる家族は、以下の条件を全て満たす必要があります。
- 生計が同一であること
- 同居していること
- 配偶者あるいは同性パートナー
- 1親等以内の家族
- ANAカード会員(家族会員含む)
- ANAマイレージクラブ会員(18歳未満および18歳の高校生)
それぞれの内容についてご案内します。
生計が同一であること
税金の医療費控除や配偶者控除の規定みたいですね。
「生計が同一」とは、例えばご主人が働きに出て、その収入で奥さんやお子さんを養っていることです。
子供が大学に通うため、遠方で一人暮らしするために仕送りで生活している場合、生計が同一に該当します。
ご両親や、お子さんが同居していても、それぞれが収入を得ており、それぞれの収入で暮らしているときは、生計が同一とは言えません。
同居していること
ファミリー会員には同居の条件もあります。
実家から離れて生活している場合、実家にご両親が居ても、ファミリー会員には登録できません。
勤務・修学・療養等の事情により同居していない方が参加申し込みされる場合には、健康保険証か戸籍謄本の提出が必要です。
配偶者あるいは、同性パートナー
生計が同一で、同居している配偶者は、ファミリー会員になれます。
同条件の同性パートナーも可能です。
同性パートナーの場合、自治体などが発行する、同性パートナーシップを証明する公的書類が必要です。
同性パートナーシップの証明書等の発行については、東京都渋谷区、世田谷区、北海道札幌市、三重県伊賀市、兵庫県宝塚市、沖縄県那覇市など、現状では自治体が限られています。
1親等以内の家族
配偶者、同性パートナーの他、1親等以内の家族は、ファミリー会員登録できます。
具体的には、「親」と「子」、そして「子の配偶者」です。
兄弟・姉妹、祖父や祖母、配偶者の兄弟・姉妹は1親等ではないので、登録できません。
いとこや、甥、姪も同様に登録できません。
一卵性双生児は、遺伝的には零親等と言えるかも知れません。しかし、民法では一卵性双生児は兄弟なので2親等になり、ファミリー会員としてはやはりダメです。
ANAカード会員であること (18歳未満を除く)
ファミリー会員は、ANAカード会員である必要があります。
これは、ANAカード本会員でも、家族会員でもかまいません。
ANAカードは、クレジットカードなので、18歳未満および、18歳の高校生は、家族カードであっても作ることができません。
そのため、18歳未満および18歳の高校生についてのみ、クレジットカード機能の無いANAマイレージクラブ会員でOKです。
特典利用者登録との違い
ANAファミリーマイル会員と似ているものに、「特典利用者登録」があります。
これは、あなたがたくさんのマイルを貯めて、家族に特典航空券をプレゼントしたいと思ったとき、誰にあげるのかを事前に登録するものです。
この特典利用者登録がされていない場合、家族であっても特典航空券を譲ることができません。
ANAファミリーマイルと特典利用者登録の違いの概要は以下の通りです。
(表中、AMCとは、ANA マイレージクラブのことです。)
項目 | ANAファミリーマイル | 特典利用者登録 | |
主な目的 | マイルを貯める | マイルを使う (特典航空券の発行) |
|
家 族 登 録 |
会員種別 | ANAカード会員 AMC会員(18歳未満) |
会員本人以外は、 AMC会員でなくても良い |
生計 | 同一であること | 要件なし | |
居住 | 同居していること | 要件なし | |
登録範囲 | 一親等以内の家族 配偶者・同姓パートナー |
二親等以内の家族 配偶者・同姓パートナー |
特典利用者登録の方が、ルールが緩いことがお分かり頂けると思います。
対象の家族の範囲を図にすると以下のようになります。
このように、ANAカードファミリーマイルと、特典利用者登録の範囲は異なります。
ANAカードファミリーマイルの登録方法
ANAカードファミリーマイルは、以下の2つの条件により、登録方法が異なります。
- ファミリー会員が、プライム会員のANAカード家族会員のみの場合
- ファミリー会員が、プライム会員のANAカード家族会員以外の場合
それぞれの条件での登録方法をご紹介します。
1. ファミリー会員が、プライム会員のANAカード家族会員のみの場合
夫婦でANAファミリーマイルに登録するとき、
「ソラチカカード(他のANAカードも含む)を持っているのが、旦那さん1人だけ」で、
「奥様がソラチカカード(他のANAカードも含む)の家族会員」の場合、選ぶのは1.です。
この場合、家族関係の確認がカード発行時に済んでいますので、以下のページからオンラインで簡単に手続きできます。
https://cam.ana.co.jp/amcmember/amcprofile/jfm/JFMInput
しかし、ソラチカカードを持っているのが1人だけの場合、ポイントサイトから移行できるのは、月に20,000メトロポイント = 18,000マイルに限られます。
夫婦で 18,000マイル/月 × 2人=36,000マイル/月 を目指す場合には、奥様のソラチカカードは家族会員ではなく本会員にする必要があります。
夫婦でそれぞれソラチカカードの本会員になる場合、1. ではできないため、2. の手続きが必要です。
2. ファミリー会員が、プライム会員のANAカード家族会員以外の場合
夫婦で 18,000マイル/月 × 2人=36,000マイル/月 を目指す場合、ソラチカカードをそれぞれ作り、本会員になります。ソラチカカードの家族カードではダメです。
この場合、ANAカードファミリーマイルの登録はオンラインではできません。
郵送での手続きのみです。
ANAカードファミリーマイル参加申込書のダウンロード+記入
まず、ANAのオフィシャルサイト内にある、ANAカードファミリーマイルのページから、「ANAカードファミリーマイル参加申込書」のPDFファイルをダウンロードして、印刷します。
ANAカードファミリーマイル参加申込書は以下の書類です。
記入する項目は難しくありません。
申込書の左下隅に、「特典利用者としての登録」の欄があり、「する」を丸で囲むことで、ANAカードファミリーマイルと特典利用者登録を同時に済ますことができます。
ANAカードファミリーマイル登録の確認書類
ANAカードファミリーマイル参加申込書に書かれた方が、条件を満たしていることをANA側が確認するため、以下の書類のいずれかが必要です。
各種健康保険証 のコピー |
参加申し込みする全員分。 氏名・生年月日・住所記載面 (カードタイプの場合は両面とも) |
住民票 | 発行から3カ月以内のもの。 参加申し込みする全員の続柄・氏名・生年月日が記載され、個人番号〈マイナンバー〉の記載がないもの。 コピー可。 ※個人番号(マイナンバー)が記載されている場合には、油性黒マジックなどで塗りつぶす。 ※同性パートナーの場合は、住民票、もしくは自治体などが発行する同性パートナーシップを証明する公的書類のいずれか1点を申込書に同封。 |
住民票を取りに行くのが面倒だったので、私の場合は健康保険証で済ませました。
健康保険証がカードタイプの場合、裏面をコピーすることもお忘れなく。
住民票の場合、マイナンバーの記載は不要です。発行時にマイナンバーを載せないようご注意下さい。
同居していない方を参加申し込みする場合の追加書類
勤務・修学・療養等の事情により、同居していない方を参加申し込みする場合、先の各種健康保険証のコピーあるいは、戸籍謄本(発行から3カ月以内のもの。コピー可)が必要になりますので、ご注意ください。
書類の送付先
ANAカードファミリーマイル参加申込書と、各種確認書類が準備できたら、以下の宛先に郵送すれば、手続きは完了です。
申込書宛先
〒144-8526 蒲田郵便局内
ANAマイレージクラブ・サービスセンター
「ANAカードファミリーマイル」参加申込受付 係
ANAカードファミリーマイル参加申込書の右下に、この住所が書かれた宛名カードがありますので、これを切り取って封筒に貼ると簡単です。
登録までは約2週間
ANAに書類が到着した後、約2週間で登録が完了します。
登録が完了すると、ANAのページにログイン後、プライム会員のページにのみ、ANAカードファミリーマイル 合算マイル口座残高が表示されるようになります。
ファミリー会員がログインしても、自分のマイルだけしか表示されませんのでご注意ください。
手続き、お疲れ様でした!
コメント
はじめまして。記事とてもわかりやすく丁寧なのでとても有り難いです
また毎年大量のマイル獲得されていらして本当に尊敬です
頭がぐるぐるになりながらも何度も繰り返し読んで理解に努めています!
私は大学生が2人の4人家族ですがどのカードを発行するか悩みに悩んでいます
夫婦はソラチカ本人それぞれかつANA visaワイドゴールドの本人と家族
子供達はANA学生カードで大丈夫でしょうか、、
実はマイぺいリボス設定やGポイント経由までは自信がないので
ワイドゴールドに関しては若干有利に決済できればと思ってます
ワイドゴールドの家族カードはあまり意味がないですか?
オカダ様
コメントありがとうございます!
私はまだ陸マイラー歴 1年半足らずの新参者です。
カードに関してですが、夫婦でソラチカ本会員×2人入会されたのであれば、メインカードは好きで良いと思います。
ANA VISAワイドゴールドは、「買い物でできるだけマイルを貯めたい」かつ「ソラチカ渋滞が起きている」場合に有効だと思います。
私は、ソラチカ渋滞が起きており、それなりの決済額はありますが、現時点ではメインカードはエクストリームカード(ANAマイル還元率 1.35%)です。
ANA VISAワイドゴールドで、マイ・ペイすリボを駆使して、年間100万円以上の利用(ステージV2)でANA還元率 約1.58%、年間300万円以上の利用(ステージV3)で約 1.71%です。
年間200万円カード決済する場合、エクストリームカードとの差は 0.23%。マイルで言うと 4,600マイルです。
これを大きいと見るか、小さいと見るか?
ポイントサイト経由でクレジットカードに入会すると、年会費無料のカードでも、10,000マイルを超えるポイントをもらえます。
カード決済のわずかな還元率の差を考えるより、ポイントサイトでポイントを貯めて、ソラチカカードでどんどんマイルに替えた方が効率的だと思います。
記事とても参考になります!
ありがとうございます。
質問なのですが、
AさんがANAカード(本会員)、Bさんが家族カードを持っている場合、
Bさんのソラチカカード(本会員)から、Bさんの家族カードに、ポイント(マイル?)を移行することは可能でしょうか?
それとも、Bさんのソラチカカード(本会員)から、BさんのANAカードにポイントを移行する場合、Bさんも本会員のANAカードを持っている必要があるのでしょうか?
ご返信いただけると幸いです。
よろしくお願いいたします。
ラカシ様
コメントありがとうございます!
まず、ANAカードファミリーマイルでは、本会員、家族会員含めて、マイルの「移行」は出来ません。
できるのは、家族のマイルを「合算」して特典航空券に交換することです。
また他の方法でも、貯まったマイルを、家族や友人に「移行」することは出来ません。
唯一の例外は会員が死亡した場合で、法定相続人は会員が取得していたマイルを「相続」することができます。