マイルを貯めると、好きな場所に行きやすくなります。
しかし、目的地の近くに空港がなければ、飛行機以外の交通手段も考えなければなりません。
空港が無い都道府県はどこなのか?
それらの場所に空港計画があるのか、ご案内します。
東西南北に長い、日本の国土
「日本の国土は東西にも南北にも長い」と、小中学校の地理のときに習いました。
定期便がある空港として、南の石垣島から北の稚内までは、直線距離でも約3,000kmほど。
日本がヨーロッパに位置して場合、正確なサイズで表示すると、この通り。
私たちが普段「国内線」と思っている距離は、ヨーロッパの場合、国を跨ぐ国際線の距離です。
日本は大きな島だけで、北海道・本州・九州・四国と4つに分かれており、離島も多いため空港の数も多いのではないでしょうか。
しかし、47都道府県の中には、空港が無い都道府県があります。いずれも本州です。
空港が無い都道府県は、9県+1府=10府県 (+1県)
簡潔!をサイト名に掲げていますので結論を。
空港がない都道府県は、以下の9県+1府の10府県です。
人口順(2015年)に並んでいます。
- 神奈川県 (912万人)
- 埼玉県 (726万人)
- 京都府 (261万人)
- 岐阜県 (203万人)
- 栃木県 (197万人)
- 群馬県 (197万人)
- 三重県 (181万人)
- 滋賀県 (141万人)
- 奈良県 (136万人)
- 山梨県 (83万人)
この合計10府県に加えて、福井県 (人口 78万人)もこの中に入れて記事にしています。
福井県には「福井空港」があるものの、1976年以降、46年間も定期便が飛んでいません。
そのため、現実的に空港が無いのと同じだからです。
しかも福井県は、杉本福井県知事を含めて、福井空港に定期便を飛ばすというセレスティアル航空にダマされてしまうという、オチまで提供しています。(後述)
空港が無い11府県から主要空港へのアクセス
福井県を入れた11府県から、近隣の主要空港へのアクセスを考えてみます。
それぞれ、県庁所在地のターミナル駅からのアクセスとします。
神奈川県 横浜市から、空港へのアクセス
東京の羽田空港は神奈川寄りで、多摩川を渡ったらすぐに川崎市。
横浜駅から羽田空港は、京急を使えば乗り換えなしで行くこともでき、所要時間は30分足らず。
料金も400円未満で、アクセスは良好です。
リムジンバスの場合でも時間は30分ほど、料金は590円です。
東京都庁がある新宿駅に向かう場合、リムジンバスの時間は同程度ですが、料金は2倍以上の1,250円。
電車で品川乗り換え、大門乗り換えどちらでも、新宿までは50分くらいかかります。
神奈川県内に空港が無いといっても、羽田空港へのアクセスの良さから、問題ないと言えます。
埼玉県 さいたま市から、空港へのアクセス
埼玉県庁最寄りの浦和駅から、羽田空港までは1時間10分程度で料金は1,000円足らず。
リムジンバスの場合、75分~2時間程度。
料金は1,540円ですが、座れるのがメリットです。
高速道路の混み具合によって時間が変わるので、行きの場合にはゆとりを持ったスケジュールが必要です。
2029年度に羽田空港アクセス線(仮称)が開通すると、東京駅から羽田空港までが近くなります。
また、宇都宮線・高崎線による羽田空港での直通も予定されているため、これらの路線から羽田空港まで乗り換えなしで行くことができるようになるでしょう。
京都府 京都市から、空港へのアクセス
京都駅から大阪国際空港(伊丹空港)までは、乗り換えなしのリムジンバスで1時間足らず、料金は1,340円です。
電車だと乗り換えが複数回出てしまうので、リムジンバスの方が便利だと思います。
私も過去に京都駅から伊丹空港までのリムジンバスを利用しましたが、時間も短く、あまり距離を感じませんでした。
外国人旅行客に人気の京都ですが、国際線が多い関西国際空港までは、1時間半くらいかかります。
岐阜県 岐阜市から、空港へのアクセス
岐阜駅から、中部国際空港駅までは、1時間10分ほど。
名鉄岐阜駅からであれば、乗り換えなしで行くこともできます。
電車なので時間が読みやすく、アクセスの不便はあまり感じないのではないでしょうか。
栃木県 宇都宮市から、空港までのアクセス
栃木県からは、距離だけでいえば茨城空港が近いですが、国内の行先は札幌・神戸・福岡・那覇に限られ、ANA・JALは就航していないため、スカイマークのみ。
宇都宮から茨城空港へは、空港バスを使った場合で1時間半ほど。しかし便数は少なく、現在は運休中です。
電車の場合、茨城空港から水戸駅に向かって、宇都宮までは2時間くらいです。
便数の多い羽田空港へのアクセスを考えてみると、新幹線を使った場合で約2時間・5,000円足らず、新幹線を使わない場合、2時間半・2,300円ほどです。
リムジンバスの場合、早朝便に間に合うAM3:20発の便で、2時間20分。
昼間の便では、3時間近くかかります。
2029年度に羽田空港アクセス線(仮称)が開通すると、東京駅から羽田空港までが近くなります。
また、宇都宮線による、羽田空港からの直通も予定されています。
群馬県 前橋市から、空港までのアクセス
前橋から高崎駅に移動して新幹線を使った場合で羽田空港まで約2時間10分・約5,000円。
新幹線を使わない場合は、約3時間・2,300円ほどです。
時間や交通費の面からは、栃木県と似ています。
群馬県・栃木県から、羽田空港まで行く時間と、羽田空港から目的地の空港まで飛行機に乗っている時間を比べると、飛行機に乗っている時間の方が短くなる航空路線がほとんどでしょう。
2029年度に羽田空港アクセス線(仮称)が開通すると、東京駅から羽田空港までが近くなります。
また、高崎線による、羽田空港からの直通も予定されています。
三重県 津市から、空港までのアクセス
津から、中部国際空港(セントレア)までは高速船が出ており、高速船の乗船時間は最短で45分、トータル1時間50分ほどで行くことができます。料金は、3,000円足らず。
電車の場合、名古屋で乗り換えて2時間10分、2,000円足らずの交通費です。
2時間程度というのは、栃木県・群馬県を大きく変わりませんが、交通費は少し安め。
滋賀県 大津市から、空港へのアクセス
大津駅から京都駅までは、電車を使っても10分ほどです。
京都駅まで向かって、そこからリムジンバスを利用することで、1時間20分程度で伊丹空港に到着できるのではないでしょうか。
奈良県 奈良市から、空港までのアクセス
奈良駅から、関西国際空港までは、電車1回乗り換えで1時間30分ほど。
料金は特急を使わなければ、1,500円です。
伊丹空港へは乗り換え回数が増えますが、1時間40分程度。
何となく奈良県から空港までは遠いイメージがありますが、思ったよりは時間がかからないと思います。
山梨県 甲府市から、空港までのアクセス
山梨県最寄りの空港として東京の調布飛行場がありますが、大島や三宅島などの離島しか飛んでいないので、羽田空港へのアクセスを考えます。
山梨県には新幹線が無いので、速いものはJRの特急・あずさのみ。
それでも、甲府駅から羽田空港までは約3時間、4,200円程度かかります。
特急を使わない場合、3時間半・2,700円ほど。
リムジンバスの場合の料金は2,650円ですが、時間は3時間。
甲府市から羽田までは直線距離で110kmほど。
静岡空港まだだと、100kmと少しだけ静岡空港の方が近く、車で2時間10分ほどです。
しかし、静岡空港から甲府市までは、電車などで便利な路線がありません。
ここまでの10府県の中で、現時点において最も空港へのアクセスが大変なのは、山梨県でしょう。
しかし、リニア中央新幹線の駅が甲府にできると、そのアクセスは劇的に改善します。
甲府に設けられる駅から品川駅までは、わずか25分だからです。
福井県 福井市から、空港までのアクセス
福井県には、坂井市に福井空港があるもの定期便は飛んでいないため、現実的には石川県の小松空港を利用します。
福井空港に定期便がないのは、滑走路が1,200mと短くてジェット機が離発着できないのと、小松空港に近いためです。
小松空港から福井駅まではリムジンバスで1時間。乗り換えなしで楽です。
2024年3月16日に、北陸新幹線が福井県敦賀市まで延伸しました。
新幹線を使えば、福井駅から小松駅まで、新幹線はくたか、つるぎで26分です。
ただし、小松駅に止まる新幹線は、1時間当たり2~3本です。
新幹線開通前でも特急サンダーバードに乗ると福井駅から小松駅までは28分だったので、新幹線が出来ても2分しか変わりませんが、料金は1,000円程高くなりました。
普通電車の場合は、福井駅から小松駅まで50分ほどです。
小松空港から小松駅は4kmほど離れているため、バスなどに乗り換える必要があります。
新幹線小松駅が小松空港隣接であれば非常にアクセスの良い空港になっていたことでしょうが、そうならず残念です。
空港が無い10府県+1件の空港計画は?
国内で最も新しい空港は、沖縄県宮地島市の下地島で2019年3月30日に開業した「みやこ下地島空港」です。
それでは、空港がない10府県+1件に、空港の計画はあるのでしょうか?
結論から言うと、現時点で新設空港の話が具体的に進んでいるところはありません。
このみやこ下地島空港を最後として、新しい空港計画はどの都道府県でも無いのです。
過去には、空港がない10府県において、空港の新設案、福井県においては滑走路の延長という話がありました。
それらの計画の概要、あるいは既存の自衛隊などの施設の民間利用も含めて考えてみます。
私は単に飛行機が好きなだけで、航空業界については専門家でも何でもありませんので、その点はあらかじめご了承ください。
神奈川県の空港計画。厚木空港?
首都圏第3空港構想として、成田空港、羽田空港に次ぐ、首都圏第3の空港が模索されていた時期があります。
調べてみると、金沢区の沖、東京湾上に空港の計画がありました。
検討の結果、羽田空港の再拡張となり、羽田空港に4本目の滑走路が増設。現在に至ります。
神奈川県綾瀬市と大和市には、日本の海上自衛隊とアメリカ海軍が共同使用している、厚木海軍飛行場があります。
厚木海軍飛行場の滑走路の長さは2,438mあり、ジェット機が離発着できる長さです。
1970年の大阪万博の際には、羽田空港の混雑緩和のため、期間限定ながら民間機が乗り入れしたという記録があります。
周辺国からの懸念がない平和な時代になり、この厚木海軍飛行場が、民間空港になるときが来ると良いですね。
埼玉県の空港計画。さいたま空港?
現時点で埼玉県に空港はありませんが、それに類するものは、グライダーを飛ばす滑空場も含めるといくつかあります。
施設名 | 場所 | 滑走路等の長さ |
入間飛行場(入間基地) | 狭山市・入間市 | 2,000m |
ホンダエアポート | 川島町・桶川市 | 720m |
読売大利根滑空場 | 大利根町 | 1,350m |
妻沼滑空場 | 熊谷市 | 1,500m+1,200m |
羽生滑空場 | 羽生市 | 650m |
この中でホンダエアポートは、本田技研工業のグループ会社、本田航空の空港です。
本田航空は、1964年に本田宗一郎によって設立されました。
俗に、桶川飛行場と呼ばれることもあります。
平成25年(2013年)11月、国土交通省 航空局による「首都圏空港の機能強化に係る検討について」という資料でも、入間基地の他に、桶川飛行場の名称が出ています。
しかし、このホンダエアポートは滑走路が短く、ジェット機の離発着ができません。
現実的に、現状の3倍以上の長さへの拡張は難しいでしょう。
入間基地は2,000mの滑走路がありますが、そのすぐ近くには入間基地よりアクセスが良く、3,353mの滑走路を持つ横田基地があります。
こちらも、厚木海軍基地と同様に、周辺国からの懸念がない平和な時代になり、民間空港になるときが来ると良いですね。
京都府の空港計画
京都府内で、具体的な空港の計画は見当たりませんでした。
東京から新幹線で2時間10分ほどとアクセスが良いことや、京都府内の地面を掘ると、たくさんの遺跡が出てきそうで、工事が進まないと思います。
空港に似ているものとして、京都府福知山市にある、陸上自衛隊 福知山駐屯地 長田野演習場があります。この演習場内には、長さ600mの離発着場があります。
周りを高速道路に囲まれていることから、2,000m超の滑走路への延長は困難で、民間利用は無理です。
また、京都駅からこの福知山駐屯地までは車や電車で2時間10分程度はかかり、東京駅から新幹線でアクセスするのと変わりません。
岐阜県の空港計画
岐阜市内の既存施設で空港に似ているものとして、各務原市(かかみがはらし)に、航空自衛隊 岐阜基地(岐阜飛行場)があります。
滑走路は滑走路2,710mと長く、日本国内に現存する飛行場では最も長い歴史を持っています。
滑走路の長さは十分ですが、岐阜南部から中部国際空港へのアクセスが良いため、岐阜基地の民間利用の話は無いようです。
岐阜県高山市丹生川町には、飛騨農道離着陸場 (飛騨エアパーク)、別名・農道空港があります。
これは、バブル期に全国8カ所に作られた農道離着陸場の1つで、飛行機を使って野菜を都市部にスピーディに運ぼうという目的に建設されたものです。
ちなみに、残りの7か所は、北海道4カ所、福島県1か所、岡山県1か所、大分県1か所です。
8カ所とも滑走路が800mと短いことから、民間ジェット機の利用はできません。
栃木県の空港計画。栃木国際ハブ空港?
1960年代に東武鉄道が、栃木県日光市に「東武今市飛行場」を計画していたようです。
しかし、滑走路は900m足らずと短く、民間の旅客機が離発着できる距離ではありません。
この他、国交省でも、宇都宮市の南西20kmの位置に、4,000mの滑走路を2本持つ「栃木国際ハブ空港」を検討していた資料が公開されています。
ハブ空港であるなら、24時間の離発着が必要になりますが、この場所では困難でしょう。
空港に似た施設としては、宇都宮市の陸上自衛隊 北宇都宮駐屯地内に、1,700mの滑走路を持つ
宇都宮飛行場があります。
敷地条件を見る限り、地方空港で一般的で、ジェット旅客機が離発着できる2,000mへの滑走路延長は難しそうです。
群馬県の空港計画。群馬空港?
「群馬国際空港」で画像検索すると、たくさんのネタ画像が出てくる群馬県ですが、具体的な空港の計画は無いようです。
空港に似た施設を探したところ、群馬県榛東村の陸上自衛隊 相馬原駐屯地内に、相馬原飛行場があります。
前橋駅までは、車で30分程度と近い場所です。
しかし、滑走路が500mなので、民間ジェット機の離発着はできません。
三重県の空港計画。伊勢志摩空港?
ドラマ、半沢直樹の中で「伊勢志摩空港」が出てきたそうですが、実際に三重県に具体的な空港の計画は無いようです。(ちなみに伊勢志摩空港のロケ地は茨城空港)
1960年頃には、志摩スペイン村の近くに「志摩水上機飛行場」という、水陸両用機を飛ばしていた場所があったようですが、現在はありません。
伊勢神宮がある伊勢市までは、名古屋から1時間半くらい。
東京からだと、名古屋までの新幹線を加えて、3時間半くらいかかります。これは、羽田空港から沖縄・那覇空港への飛行時間以上です。
私も、これまで二度、伊勢神宮に行ったことがありますが、アクセスに時間がかった思い出があります。
空港に似た施設を探したところ、伊勢市の陸上自衛隊 明野飛行場 明野駐屯地に、明野飛行場があります。
しかし、滑走路の長さが500mなので、民間ジェット機の離発着はできません。
滋賀県の空港計画。びわこ空港?
滋賀県には、現在の東近江市と日野町にまたがる場所に、2000mの滑走路を持つ空港建設が計画されていた時期があります。その名もびわこ空港。
2000年に空港計画は凍結。
その後、2013年に嘉田由紀子知事が、正式に空港建設中止を決めて現在に至っています。
空港に似た施設を探したところ、高島市の陸上自衛隊 あいばの演習場敷地内に、840mの滑走路があります(饗庭野離着陸場)。
こちらも群馬県、三重県と同様に滑走路が約840mと短いため、民間ジェット機の離発着はできません。
奈良県の空港計画
奈良県では、具体的な計画は無いようです。
空港に似た飛行場やグライダーの滑空場もありませんでした。
奈良市内には航空自衛隊の奈良基地があるものの、基地内に滑走路などはなく、幹部候補生向けの学校となっています。
1945年頃には、天理市に大和海軍航空隊大和基地があり、そこには長さ1,500mの滑走路を持つ柳本飛行場がありました。
1,500mあった滑走路のうち約800mを、アスファルトの道路として現在でも利用しています。
山梨県の空港計画。
山梨県には、空港計画はありません。
空港に似たものとしては、韮崎市の日本航空学園にある、韮崎滑空場があります。
滑走路の長さは1,200mと短く、民間ジェット機の離発着はできません。
山梨県庁におけるQ&Aでは、山梨県内での空港計画について以下の回答がされています。
空港建設による航空交通網の整備は、国内外の地域へのアクセス性を飛躍的に向上する効果があります。
しかし山梨県内への空港の建設については、巨額な建設コストや、継続的な利用者の確保など、大きな課題があると考えます。一方、本県には2027年に開業を目指す、リニア中央新幹線の整備事業が進行中であり、この鉄道の開業により、羽田空港を含む東京圏や名古屋市などの中京圏へのアクセスが、航空機並みに高速化されます。
このため本県では、費用対効果において大きな課題を抱える空港建設を検討するのではなく、現在進めているリニア中央新幹線建設事業を促進するとともに、この鉄道の開業効果を全県に享受するための各種施策を、推進することが必要であると考えております。
空港建設を検討するのではなく、リニア新駅を活用しようというものです。
仮に山梨県に空港があったとしても、ハブ空港となる羽田空港への便は、その距離が近すぎることから設けられないでしょう。
中央リニア新幹線が開通すると、品川駅までわずか25分。
品川駅で乗り換えて羽田空港に行っても1時間を余裕で切り、時間的にとても近くなります。
現在、空港の無い10府県のうち、劇的に空港のアクセスが良くなる見込みがあるのが、山梨県だと言えます。
福井県の空港計画。福井空港の拡張?
福井県には福井空港がありますが、実際には滑走路が1,200mしかなく、定期便も出ていないため、空港というより、飛行場、滑空場に近いイメージです。
(飛行場でも、調布飛行場、天草飛行場のように定期便がある場所があります)
福井空港の拡張計画の動きもありましたが、2001年頃に凍結されています。
2023年度には、福井市を超えて敦賀まで北陸新幹線が開業する見込みですので、そちらに期待しましょう。
セレスティアル航空に、福井県知事も騙された
2022年4月27日、福井県主催で杉本知事や各市町の首長らも参加する「福井空港小型航空機利活用推進大会」において、5月1日から福井空港から東京ディズニーリゾートなどにヘリコプターでのチャーター便を運航することが発表されました。
杉本 達治福井県知事をはじめとして、近隣の首長も出席されています。
鯖江市長のブログより
実際にヘリコプターの試験飛行も行われており、県立恐竜博物館がある勝山市の広報誌にもそのときの写真が掲載されています。
このニュースは、日経新聞、朝日新聞、読売新聞、毎日新聞、NHK、福井テレビ、福井放送などで報道されました。
山浦光一郎福井県議は、Twitterなどで「実は、前々から、今回就航することになったセレスティアル航空の濱津社長・会社の皆さん、それに福井の皆さん方と一緒に準備してきた」とウッキウキだったのですが、なぜか現在は記事を消しています。
運航事業者は、セレスティアル航空。
この会社、調べれば調べるほど怪しい。というか、怪しさしかない。
福井県知事や周辺の首長も出席しているのに、誰も怪しまないのか不思議。
新聞での報道によると、福井空港から東京ディズニーランドまでが、84分、1人片道 22,000円~。
ANA・JALを使うと、羽田空港から福井最寄りの小松空港までは1時間。
ジェット機の半分の速度も出ないヘリコプターで、3000m級が連なる木曽山脈(日本アルプス)超えなのに、わずか 24分の違い。
しかも費用が1人 22,000円~と激安すぎる。
ヘリコプターでの遊覧飛行は、東京都心を10分間クルージングするだけでも、3万円は超えます。
90分かけて、羽田から富士山近くを90分満喫すると、20万円くらいです。
しかし、福井空港~東京ディズニーランドを結ぶ予定のセレスティアル航空は、90分近く乗って22,000円~なので、破格としか言えません。
新聞報道後も、セレスティアル航空は許可申請を出しておらず、現時点でも就航の見込みがありません。
空港の無い都道府県・まとめ
- 現時点で、空港が無い都道府県は、神奈川県、埼玉県、京都府、岐阜県、栃木県、群馬県、三重県、滋賀県、奈良県、山梨県の1府9県です。
- 福井県には福井空港があるものの、1976年以降、46年間も定期便が飛んでいないため、実質的に空港が無いのと同じです。セレスティアル航空の就航に期待しましょう。
- 一般的な交通機関を使って、県庁所在地から最寄りの(便の多い)空港まで2時間を超えるのは、群馬県、栃木県、山梨県です。
- 現時点では、この3県の中で、最も空港アクセスに時間がかかるのは山梨県でしょう。
- 群馬県、栃木県からのアクセスは、2029年度に羽田空港アクセス線(仮称)が開通することで、改善します。
- リニア中央新幹線が開通すると、山梨県甲府市大津町内に設けられる新駅から、品川駅までわずか25分。羽田空港まで1時間を切るほど、劇的に空港へのアクセスが改善します。
- リニア中央新幹線が開通すると、山梨県甲府市からは、中部国際空港へ名古屋駅での乗り換えを含めても90分程度でアクセスできるようになる見込みです。
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