お子様がいらっしゃるご家族の旅行で気になるのが、子供の航空券の手配と運賃ではないでしょうか。
赤ちゃんは生後何カ月から乗れるのか?
幼児運賃、小児運賃は何歳から必要で、何歳までなのか?
ANA・JALの他、LCCも含めてまとめてみました。
小児(子供)運賃の設定がある航空会社、無い航空会社
電車やバスでは、小児運賃の設定があり、大人の運賃よりも安く乗れるのが普通です。
ANAやJALでは、当然のように小児運賃の設定があります。
しかし、LCC(ローコストキャリア・格安航空)の中には、小児運賃の設定がなく、2歳以上は大人運賃が必要なケースがあります。
日本を本拠地とする航空会社における、小児運賃の有無は以下の通りです。
◎ 小児運賃あり | × 小児運賃無し | |
航空会社 |
|
|
このように、ピーチ・ジェットスター・バニラエアには小児運賃がありません。
行き先とお子様の人数、航空券の種類によっては、これらLCC 3社以外の航空会社を利用する方が安くなるケースも出てくるかも知れませんね。
幼児運賃・小児運賃の概要 一覧
幼児運賃・小児運賃の、大人普通料金に対する割合の概要は以下の通りです。
区分 | ◎ 小児運賃ありの航空会社 | × 小児運賃無しの航空会社 | |||
国内線 | 国際線 | 国内線 | 国際線 | ||
幼児 | 膝の上 | 無料 | 10% | 無料※ | 無料※ |
座席使用 | 50% | 75% | 100% | 100% | |
小児 | 50% | 75% | 100% | 100% | |
大人 | 100% | 100% | 100% | 100% |
※LCCの航空会社・路線によっては、幼児を膝の上に乗せても、固定金額の乳幼児運賃が必要な場合があります。
ANAやJALでは、国内線で膝の上に幼児を乗せるのは無料ですが、国際線では膝の上であっても大人の10%相当の料金が必要です。
また、幼児であっても、座席を使う場合には小児運賃相当の運賃が必要です。
小児運賃そのものが無いLCCでは、大人と同じ運賃が必要になります。
なお、表にある大人料金に対する割合は、正規料金を基準としたものです。
「旅割」や「早割」、「株主優待割引」などの割引航空券による割引運賃を使った場合、
割引運賃と小児運賃を比較して、安い方の運賃が適用されます。
国内線、幼児は膝上であれば、無料
先ほどの表にもありますが、国内線において幼児は膝上であれば無料です。
(ただし、バニラ・エアの場合、膝上であっても片道1,500円の乳幼児運賃が必要)
幼児を膝の上に乗せる場合の原則は以下の通りです。
- 大人1名につき、幼児1名が膝の上に座ることができる。
- 大人1名につき、幼児は2名まで同伴できるが、膝の上に座れるのは1名のみ。もう1名は座席(小児運賃)の確保が必要。
お子さんが双子の場合、家ではお父さんが2人を抱っこできるかも知れませんが、さすがに機内では無理ですね。
そのため、幼児は2人まで同伴できるものの、膝の上に座れるのは1人までとなっており、もう1人は小児運賃を払って座席の確保が必要です。
お子さんが双子で、両親揃って搭乗する場合、大人が2人なのでそれぞれの膝の上にお子様を座らせればお子様は無料です。
幼児と小児の年齢の定義
幼児と小児の年齢の定義は、航空会社によって異なります。
また、同じ航空会社でも、国内線と国際線の違いで定義が異なります。
小児運賃がある航空会社の、幼児と小児の年齢 [国内線]
小児運賃がある、ANA・JAL・スカイマーク・ソラシドエア・スターフライヤー・AIR DOにおける、国内線の幼児と小児の年齢の定義は以下の通りです。
幼児(赤ちゃん) | 生後8日~2歳(満3歳未満)のお子様 |
小児(子供) | 満3歳以上~11歳(満12歳未満)のお子様 |
満 3歳からは小児運賃です。
小児運賃が無い航空会社の、幼児と小児の年齢 [国内線]
次に、小児運賃が無い航空会社、ピーチ・ジェットスター・バニラエアで国内線の場合です。
幼児(赤ちゃん) | 生後8日~2歳未満のお子様 |
小児(子供) | 設定無しのため、大人運賃 |
小児運賃がないのはこれまでの説明通りですが、幼児の年齢の定義が違うのがお分かり頂けるでしょうか。
2歳0か月~11か月の幼児の場合、以下のようになります。
小児運賃がある航空会社 | 幼児(赤ちゃん) 扱い |
小児運賃が無い航空会社 | 大人扱い |
このように、2歳児の扱いが航空会社によって異なっています。
国内線 幼児・小児区分の一覧
国内線の、幼児・小児区分を図示すると、以下の通りです。
同じ「幼児」の区分でも、「2歳児が含まれるのか含まれないのか」差があります。
小児運賃がある航空会社の、幼児と小児の年齢 [国際線]
次に、国際線における幼児と小児の定義についてです。
小児運賃がある、ANA・JAL・スカイマーク・ソラシドエア・スターフライヤー・AIR DOにおける、国際線の幼児と小児の年齢の定義は以下の通りです。
幼児(赤ちゃん) | 生後8日~1歳(満2歳未満)のお子様 |
小児(子供) | 満2歳以上~11歳(満12歳未満)のお子様 |
先ほどの国内線のLCCと同じく、幼児の区切りが2歳未満に変わります。
小児運賃が無い航空会社の、幼児と小児の年齢 [国際線]
小児運賃が無い航空会社、ピーチ・ジェットスター・バニラエアにおける、国際線の幼児区分は国内線と同じです。
小児運賃がないため、2歳を超えると大人運賃になります。
国際線 幼児・小児区分の一覧
国際線の幼児と小児の定義は以下のような図になります。
国内線と異なり、幼児の定義はANAやJALや、LCCで同じとなります。
生後7日以内の新生児は飛行機に乗れる?乗れない?
幼児の定義は、航空会社と国内線・国際線によって異なるとご案内してきましたが、幼児が生後8日後からという点では共通です。
英王室のキャサリン妃は、出産翌日に退院されていました。
海外では出産翌日での退院が珍しく無く、長くても5日くらいだとされています。
対して日本では、出産後1週間後くらい入院するのが一般的です。
そのため、通常であれば生後8日以降での搭乗という区切りで問題ないと思います。
出産から7日間くらいは、病院に居るためです。
何らかの事情で退院を早め、生後7日以内に飛行機に乗るケースがあるとします。
しかし残念ながら、生後7日以内の新生児は飛行機に搭乗できません。
例外として、ジェットスターにおいては、以下のようになっています。
ご出産後7日以内のお客様、および生後3日から7日以内の新生児のご搭乗の場合、医師の診断(メディカルクリアランス)が必要となります。
ジェットスター:妊娠中/新生児を連れてのご搭乗について より
もっとも、医師が生後7日以内の新生児に、搭乗OKの診断書を書いてくれるかどうかはケースによると思います。
ベビーベッド、チャイルドシート、ベビーカーの貸出について
ANA・JALのようなフルサービスの航空会社では、機種によってベビーベッドが設けられています。利用したい場合には、航空券予約時に手配する必要があります。
チャイルドシートの持ち込みは可能です。
ANAでは残念ながらチャイルドシートの貸し出しはありませんが、JALでは貸出サービスがあります。
チャイルドシートの貸出も、航空券予約時に手配する必要があります。
ベビーカーについては空港で貸し出しがありますので、利用してみてはいかがでしょうか。
この他、ANAやJALでは、機内でのミルク作りのお手伝いサービスもあります。
この辺りのサービスは、やはりLCC(ローコストキャリア・格安航空)ではなくANAやJALのように、フルサービスキャリアが充実しています。
特典航空券には小児区分なし。大人と同じマイル数が必要
このブログは、地上でマイルを貯めて、特典航空券を取得する方法をご案内しています。
特典航空券を使った搭乗の場合、幼児かつ膝上であれば座席の確保は不要です。
特典航空券には、小児の区分がないため、小児に区分される年齢のお子様であっても、大人と同じマイル数が必要です。
飛行機の幼児・小児運賃などまとめ
- 航空会社によって、幼児・小児の定義は異なります。
- 国内線、国際線によっても、幼児・小児の定義は異なります。
- 国内線の場合、幼児は膝の上に乗っていれば無料です。(一部LCC除く)
- 国際線の場合、幼児を膝の上に乗せても運賃が必要です。
- ピーチ、ジェットスター、バニラエアには小児運賃がありません。
- 機内でのサービスを考えると、ミルクが必要な幼児がいるお子様は、LCCよりもANA・JALの方が良いと思います。
- 特典航空券には小児の規定がなく、大人と同じマイル数が必要です。
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