陸マイラー活動が実って特典航空券を発券するとき、特典航空券の予約は当然ながら、ホテル・旅館などの宿泊施設、レンタカー、空港の駐車場などを手配する必要があります。
特典航空券を、通常よりも2週間早く予約する方法に加え、特典航空券を使って旅行するときにやるべきことを、スケジュール別にリスト化しました。
目次
特典航空券を含め、予約に関して押さえるポイント
特典航空券を使った旅行を計画するとき、特典航空券を含めて、宿泊先やレンタカー、空港駐車場などの予約が必要になります。
この予約について、押さえるべき基本的な点は以下の2つです。
- いつから予約が開始されるか?(予約開始日)
- いつからキャンセル料がかかるか?
人気の旅行先の場合、申し込みが可能となる時間から予約が殺到します。
そのため、予約開始日の予約開始時間になったら、すぐに予約を行うことが必要です。
もうひとつ大切なのが、キャンセル料です。
キャンセル料がいつからかかるのかを知ることは、より良い条件で旅行するために押さえる項目です。
予約手続きはスマホではなくパソコンがベター
最近はウェブサイトを、パソコンではなくスマートフォンなどでご覧になっている方が多いと思います。
当ブログやANA、JALなどの航空会社、Yahoo!トラベルや楽天トラベルなどもスマートフォン対応になっています。
しかし、予約の際にメニューの選択や記入項目がある場合、それらの選択・入力にかかる時間は、スマートフォンよりもパソコンによるマウスとキーボードの方が速いでしょう。
特に人気路線の特典航空券予約の際には、パソコンでの予約の方がベターだと思います。
予約に関する基本的なスケジュール
最初に、時間軸でやるべきことの概要をご案内します。
時期 | 作業項目 |
旅行を決めたらできるだけ早くすること | 現地での大きなイベントの有無を確認 宿泊先、レンタカー、ツアー、民間駐車場の予約 現地の情報収集(割引券なども) |
行き又は帰り便の 2ヵ月前同日+14日の午前9:30 |
特典航空券の予約 (座席指定を含む) |
行き又は帰り便の 2ヵ月前同日の午前9:30 |
特典航空券の予約変更 |
特典航空券予約完了後~ 行き・帰りの便の4日前まで |
より良い便への空席待ち |
駐車開始日の30日前 | 空港駐車場の予約(羽田空港の場合) |
行き・帰りそれぞれの便の4日前 | 特典航空券の予約可能最終日 |
出発日の3日前~前日 | 空港までの渋滞情報、工事区間等の確認 現地の天候・気温・天気予報の確認 忘れ物のチェック |
出発当日 |
それぞれの項目を、時間軸でご案内致します。
旅行を決めたらできるだけ早くすること
特典航空券を使った旅行を決めたら、できるだけ早く予約した方が良いのは、ホテルなどの宿泊先や繁忙期であればレンタカー、現地でのツアーなどです。
これらは、直前までキャンセル料がかからないことが多いので、早めに予約してもかまいません。
現地での大きなイベントの有無を確認
旅行する日程を選ぶ時にも大切ですが、訪問する現地で大きなイベントがあるかどうかを調べると良いでしょう。
なぜなら、大きなイベントであるほど宿泊される方も多くなり、ホテルや飛行機の手配も難しくなると考えられるからです。
例えば以下のようなイベントです。
- 大きなコンサート
- 各種の学会 (学会の種類によっては参加者が数万人)
- マラソン
- 大規模な祭り
コンサートといえば、2013年に嵐の福岡公演があった日のこと。
嵐のメンバーである櫻井翔さんが公演予定日に寝坊して、予約した福岡行きの飛行機に乗り遅れてしまいました。
櫻井翔さんが空港に行って、福岡行きのチケットを取ろうとしたところ空港の人に、
「すみません今日嵐さんのコンサートがありまして・・・。満席なんですよ」
と、言われたとか。
(嵐・櫻井翔があわやコンサート欠場危機!?寝坊して飛行機に乗り遅れていた より引用)
このようにコンサートで飛行機が埋まっている状況では、宿泊施設も競争が激しくなります。
日程の変更が可能であれば、大きなイベントの時は避けた方が良いでしょう。
もっとも、そのイベントに参加するために旅行を計画しているのであれば話は別です。
宿泊施設の予約
ホテル、旅館、ペンションなどの宿泊先は、特典航空券より先に予約しましょう。
仮にキャンセルしたとしても、宿泊数日前までであれば、キャンセル料がかからないのが一般的です。
安くて条件が良い宿泊施設ほど早く埋まります。
宿泊施設によっては「早割プラン」があり、早めに予約することで安く泊まれることも少なくありません。
会社や健康保険組合の福利厚生施設を利用できないか?
インターネットの各予約サイトを利用して宿泊施設を予約する他に、会社や健康保険組合の福利厚生施設を利用できるケースもあると思います。
幸い、会社や健康保険組合の施設が目的地にあれば、宿泊費の補助などによって安く泊まれる可能性がありますので、チェックしてみてはいかがでしょうか。
ふるさと納税を使って安く泊まれないか?
ふるさと納税というと、お米や牛肉、豚肉、カニなどの食品目当てで利用されている方が多いのではないかと思います。
自治体によっては、ふるさと納税のお礼として、その自治体あるいは自治体周辺の「宿泊に使える割引券」を提供しているところがあります。
例えば沖縄県那覇市では、10万円のふるさと納税で3万6,000円、5万円であれば1万8,000円分の宿泊クーポンがもらえます。
ご存知の通り、ふるさと納税の実質的な負担金は2,000円ですので、10万円のふるさと納税であれば3万4,000円、5万円であれば1万6,000円分、安く泊まれることになります。
レンタカーの予約
公共交通機関での移動が難しい地域を旅行する場合、レンタカーが必要になります。
条件の良いレンタカー会社はすぐに埋まってしまうため、早めの予約を行いましょう。
なお、万が一の事故のため、全国チェーンで大きなレンタカー会社をおススメします。
また、私はレンタカーを借りる場合、いつも免責補償制度(CDW)と、NOC(ノンオペレーションチャージ)に加入しています。いずれも任意のものです。
安全運転には当然ながら心がけていますが、知らない道を走るため分からないことも多いです。
ツアーの予約
レンタカーを利用する以外の方法として、バスツアーを利用する方法があります。道を覚える必要なく、車中では昼寝することもできるでしょう。
この他、ホエールウォッチングや、パラグライダーなどの体験型ツアー、観光地を巡るツアーも利用される方もみえるでしょう。
ホテルなどと併せて、これらのツアーも早めに確保しておきましょう。
空港周辺の民間駐車場の予約
予定している旅行の日数が長い場合、空港の駐車場よりも、近隣の駐車場を予約した方が安いことが多いでしょう。
これら民間の駐車場は、数ヶ月前から予約を受け付けているところがありますので、繁忙期の旅行であれば、早めに予約しておきましょう。
羽田空港周辺の駐車場については、以下のエントリーにまとめています。
訪問先施設の割引券が入手できないか?
遊園地や水族館、動物園などの観光スポットでは、何かしらの割引券があることが多いです。
これらは、オフィシャルサイトで入手できることもあります。また、金券ショップやオークションで入手できることもあるでしょう。
割引できる施設では割引を有効に使って、旅の費用を節約しましょう。
宿泊先、レンタカー等の予約でも、ポイントサイト経由をお忘れなく
このブログをご覧になっている方は、普段からパソコンやスマートフォンを使っている方です。
従って、宿泊先の予約も、旅行会社の窓口ではなくYahoo!トラベルや、楽天トラベル、じゃらんなどでオンライン予約されていると思います。
(私自身、旅行会社の窓口で予約したのは、15年以上前のヨーロッパ個人旅行が最後です。)
これらの旅行サイトは、当然のようにハピタスやモッピー、PONEYやポイントタウンのように、各種ポイントサイトに案件がでています。
旅行予約サイトで直接予約するのではなく、必ずポイントサイトを経由して予約し、マイルに交換できるポイントを貯めましょう。
特典航空券の予約で、最も重要なこと
宿泊を伴った旅行で、特典航空券を予約するために、最も重要なことがあります。
それは、あなたの旅行スケジュールにおいて、行きの便と帰りの便で、どちらの便の日時が重要なのか?混むのか?ということです。
金・土・日曜日の3日間で旅行に行くケースを考えてみます。
- 金曜日夜の出発が良いが、無理なら土曜日の早朝発でも良い
- 日曜日かつできるだけ遅い便で帰りたい。
というケースの場合、重要なのは「帰りの便」になります。
これを「帰り重要ケース」とします
帰りの日程が重要ですし、かつ遅い便となると、現地でできるだけ長く過ごしたい方との競争になるでしょう。
逆に、
- 土曜日に、現地で朝一番から行動したいので、金曜日中に到着したい。
- 帰りは、日曜日の夕方が良いが、予約できなければ(空きの多い)早朝の便でも良い。
という場合、重要なのは「行きの便」になります。これを「行き重要ケース」とします。
行きの便、帰りの便、どちらが混みあうのかは、行き先と時期、曜日によりますので、「必ずこれ!」とはいえません。
この、どちらが混むかの判断は難しいところですので、旅行を決めたらその路線の空席状況を普段から見て、傾向をつかむのが良いでしょう。
特典航空券を予約できるタイミング
ANAの「特典ご利用のご案内」には、予約スケジュールに関して、以下のように書かれています。(一部抜粋して引用)
予約期間(期限)
ご搭乗2カ月前の同一日午前9:30から搭乗日4日前まで往復または2区間以上ご利用の場合復路または2区間目以降が予約受付開始前の場合も、往路(第1区間目)と同時に予約できます。
ただし、復路または第2区間目以降の搭乗日が、往路便(第1区間目)予約取得日の2カ月後の同一日から14日以内に限ります。
ちょっと分かりにくいかも知れません。
3月1日に出発、5日に帰るケースでは?
3月1日に出発し、帰りは3月5日というケースを考えてみます。
3月1日の便の予約が始まるのは、2ヶ月前の同一日 午前9:30からなので、1月1日 AM 9:30であると分かります。
それでは、3日5日の帰りの便の予約が始まるのはいつでしょうか?
単純に考えると、2ヶ月前の同一日 午前9:30からなので、1月5日 AM 9:30だと思われるかも知れません。
しかし、違います。
なぜなら、引用した以下のルールが適用できるからです。
往復または2区間以上ご利用の場合復路または2区間目以降が予約受付開始前の場合も、往路(第1区間目)と同時に予約できます。
ただし、復路または第2区間目以降の搭乗日が、往路便(第1区間目)予約取得日の2カ月後の同一日から14日以内に限ります。
このように、復路(帰り)が予約開始前だったとしても、復路の搭乗日が、往路(行き)の日から14日以内であれば、行きの便の予約が始まる1月1日 AM 9:30に予約できるということです。
これをイラストで示すと以下のようになります。
これで、1月5日 AM 9:30まで待たなくても、1月1日に往路便と同時に復路便の予約ができますね。
応用編1:「帰り重要ケース」で、行きの日程をわざと手前にずらす。
先のケースでは、3月1日に出発して3月5日に帰るスケジュールでは、「2ヶ月前の同日ルールと、往路便と同時に復路便を予約する場合には+14日以内のルール」を使って、1月1日に予約できるとご案内しました。
特典航空券の予約は、予約後にも日時の変更が可能です。
割安なチケットでは日時変更ができませんが、特典航空券は正規のチケットに近い使い勝手です。
次は、この特典航空券の予約ルールを応用して、さらに早い段階で、帰りの便を押さえる方法です。
先の、3月1日に出発して3月5日に帰るスケジュールにおいて、予約の視点を帰りの3月5日にずらすことで、1月1日よりも早く押さえることができます。
具体的には、3月5日の2ヶ月前の同日である1月5日から、さらに14日前となる、12月22日から予約できます。
ただしこの場合、行きの便の出発日が2月22日になるため、本来の3月1日に最短で変更するためには、3月1日の2ヵ月前同日である、1月1日 AM 9:30に予約変更を行います。
応用編2:「行き重要ケース」で、自分が現地の人になったと仮定して予約する。
さらに応用編です。
3月1日に出発して3月5日に帰るスケジュールにおいて、3月1日の便を優先的に押さえたい場合です。
この場合、「自分が現地の人になったと仮定」して予約します。
自分が東京に住んでいて沖縄(那覇)に行く場合、本来であれば
行き:羽田→沖縄 (3月1日)
帰り:沖縄→羽田 (3月5日)
になります。
これを、自分が現地の人になったと仮定して、
行き:沖縄→那覇 (2月XX日)
帰り:羽田→沖縄 (3月1日)
という条件で予約します。
3月1日の2ヶ月前同日は1月1日で、さらに14日前は12月18日です。
そこで、12月18日 AM9:30に、
行き:沖縄→那覇 (2月18日)
帰り:羽田→沖縄 (3月1日)
の予約を行います。
その後、優先的に押さえたい3月1日出発便の2ヵ月前同日である「1月1日 AM 9:30」になったら、行き:沖縄→那覇 (2月18日) の予定を、3月5日に変更してしまいましょう。
これで、予定通りのスケジュールになります。
行き又は帰り便の2ヵ月前同日+14日の午前9:30
これまでの説明が長くなりましたが、特典航空券の予約では、「行き(往路) または 帰り(復路)便の、2ヵ月前同日+14日 午前 9:30」が重要な日時となります。
「帰り重要ケース」「行き重要ケース」で、やるべきことと、その後のスケジュールの概要は以下の通りです。
ケース | 2ヶ月前同日+14日前 AM 9:30 | 2ヶ月前同日 AM 9:30 |
帰り重要 | 帰りの便(復路)を起点として予約開始日を調べる。 行きは本来の日よりも早い日程で予約 |
本来の出発日の2ヵ月前同日、 予約変更して正規日程にする |
行き重要 | 行きの便(往路)を起点として予約開始日を調べる。 自分が現地の人になったと仮定。 往路と復路を逆に予約。 |
本来の出発日の2ヵ月前同日、 予約変更して正規日程にする |
ANAのシステムは、まさに1秒の狂いなく運用されているはずですから、当日の9時25分頃にはスタンバイして予約に臨みましょう。
無事に予約できたら、確定させたい方の便において、座席指定まで済ませた方が良いと思います。14日後に予約変更する便については、座席指定の必要はありません。
行き又は帰り便の2ヵ月前同日の午前9:30
先の項目で優先させたい便が無事に取れたら、次は予約の修正です。
なお、先の14日前からこの日までは、希望する便が取れるかどうか「悶々とした時間を過ごす」ことになりますが、これは仕方ありません(笑) 長く感じられる2週間です。
予約の変更は、ANAマイレージクラブの「特典航空券の予約確認・変更」画面から行います。
予約変更の際には、当日9時30分の少し前までに日時変更の画面まで作業を進めておき、9時30分に予約変更を行うと良いでしょう。
特典航空券予約完了後~行き・帰りの便の4日前まで
「とりあえず特典航空券は取れたけど、希望する時間帯ではなかった」というケースもあるかも知れません。
この場合、キャンセル待ちを試みます。
キャンセル待ちといっても国内線の場合、システム的に行うことができません。
(ネット上を探すと、ANAのキャンセル待ちの有料プログラムも出ていますが、プログラムの更新が行われておらず私の環境では上手く動きませんでした。)
時々、ANAのサイトを覗いて、空席を確認することになります。
私自身、過去にこの作業を行い、より希望に近い時間帯の便に変更することができました。
駐車開始日の30日前(羽田空港の場合)
羽田空港オフィシャルの駐車場予約は、駐車場予定日の30日前から行います。
「一か月前」ではなく「30日前」であることが重要です。
28日までしかない2月に関わる予約、31日がある月・無い月で予約開始日が変わりますのでご注意ください。
なお、最長で14日間の駐車場予約が可能ですので、これまでご案内してきた特典航空券+14日前と同じ方法を使えば、もう少し早い段階から予約できます。
行き・帰りそれぞれの便の4日前
特典航空券の予約と予約の変更は、実際に飛行機が飛ぶ4日前までです。
4日を切ってしまうと、予約の変更はできません。
往路または復路で希望の日時の予約がとれなかった場合
残念ながら往路または復路で希望の日時の予約が取れなかった場合、以下の方法が考えられます。
- 全ての特典航空券をキャンセル (キャンセル料:1名につき3,000マイル)
- 往路または復路のみ、希望日時の便を購入
これまでご案内させて頂いた、通常より14日早く予約する方法は、往路と復路を同時に予約した場合のものです。
この場合、往路または復路のみキャンセルする方法はなく、両方ともキャンセルになります。
キャンセルのためには1名につき3,000マイル必要となり、特典航空券取得に要したマイルから、3,000マイル引いたマイルが口座に戻されます。
「既にホテルなどは予約してあるし、どうしても行きたい」という場合、行きまたは帰りのみ自費またはSKYコインで購入する方法があります。
特典航空券の座席数には限りがあり、その座席が埋まってしまうと特典航空券としては満席になります。
しかし、飛行機そのものが満席になっている訳ではありません。
ANAのサイトで有料で購入できる座席が余っていれば、その席を購入することで解決できます。
出発日の3日前~前日
行き・帰りそれぞれの便の4日前を切ると、特典航空券の予約に関する作業はありません。
あとは、旅行そのものに関する準備に時間を費やします。
例えば、以下のようなものです。
- 空港までの渋滞情報、工事区間等の確認
- 現地の天候・気温・天気予報の確認
- 忘れ物のチェック
特に現地の天候や気温については、服の関係もあるのでチェックが必要だと思います。
出発当日
さて、2ヵ月以上前から楽しみにしていた出発当日です。
素晴らしい旅行になるといですね!