spg amexが、Marriott Bonvoyアメックスに。プレミアムとノーマルどちらを選ぶべきか、解約すべきかを解説

spg amexが、Marriott Bonvoyアメックスに。プレミアムとどちらを選ぶべきかを解説 SPGアメックス

spg AMEXカードが、以前から噂のあった、Marriott Bonvoy アメリカン・エキスプレス・プレミアムカードへと切り替えられることが発表されました。

切替先のカードは2種類。それぞれ、年会費やサービスの内容が異なっています。
spg AMEXから切り替えるのか、それとも退会するのか。メリット・デメリットを含めてご参考頂ければ幸いです。

Marriott Bonvoy アメリカン・エキスプレス(プレミアム) カード

2022年2月24日より、新たな Marriott Bonvoyアメリカン・エキスプレスカードが発行されることになりました。

Marriott Bonvoy アメリカン・エキスプレス(プレミアム) カードとspg amex

新しいカードの発行に伴ってspg amexは廃止され、カード更新のタイミングでMarriott Bonvoyアメリカン・エキスプレス・プレミアムカードに切り替えられます。

カード名 概要
spg amex スターウッド プリファード ゲスト アメリカン・エキスプレス・カード
(spg amex)
現行
Marriott Bonvoyアメリカン・エキスプレス・プレミアムカード Marriott Bonvoyアメリカン・エキスプレス・プレミアムカード 後継
Marriott Bonvoyアメリカン・エキスプレス・カード New

Marriott Bonvoyアメリカン・エキスプレスカードは、spg amexの後継となる

・Marriott Bonvoyアメリカン・エキスプレス・プレミアムカード

と、「プレミアム」が付かない、新規の

・Marriott Bonvoyアメリカン・エキスプレス・カード

の2種類です。

spg amexとMarriott Bonvoyアメリカン・エキスプレス・カードの2種類の概要を比較すると以下の通りです。赤字は、spg AMEXと比べてメリットのある項目です。

項目 spg amex Marriott Bonvoyアメリカン・エキスプレス・プレミアムカード Marriott Bonvoyアメリカン・エキスプレス・カード
年会費(税込) 34,100円 49,500円 23,100円
家族カード1枚目(税込) 17,050円 0円 0円
家族カード2枚目(税込) 17,050円 24,750円 11,550円
決済ポイント 100円=3P
(ホテル利用時は2倍)
100円=3P
(ホテル利用時は2倍)
100円=2P
(ホテル利用時は2倍)
マイル還元率 1.0%(1.25%) 1.0%(1.25%) 0.6% (0.75%)
更新時
無料宿泊特典
あり
(付帯条件無し)
あり
(年間150万円決済時)
あり
(年間150万円決済時)
無料宿泊特典
上限ポイント
50,000 50,000 35,000
宿泊実績 5泊 15泊 5泊
付帯ステータス ゴールド ゴールド シルバー
空港ラウンジ あり あり あり
海外旅行傷害保険 決済あり:1億円
決済無し:5,000万円
決済あり:1億円
決済無し:対象外
決済あり:3,000万円
決済無し:対象外

それでは、個々の内容をもう少し掘り下げてご紹介します。

年会費は、34,100円 → 49,500円へ15,400円UP

spg amexの後継となる、Marriott Bonvoyアメリカン・エキスプレス プレミアムカードの年会費は、49,500円(税込)です。spg amexと比べると約1.5倍で、15,400円の年会費アップです。

項目 spg amex Marriott Bonvoyアメリカン・エキスプレス・プレミアムカード Marriott Bonvoyアメリカン・エキスプレス・カード
年会費(税込) 34,100円 49,500円 23,100円
家族カード1枚目(税込) 17,050円 0円 0円
家族カード2枚目(税込) 17,050円 24,750円 11,550円

spg AMEXは、家族カードは1枚目から17,050円だったため、家族カードをお持ちの場合には、トータルの年会費は、34,100円+17,050円=51,150円でした。

Marriott Bonvoyアメリカン・エキスプレス・プレミアムカードおよび、プレミアムが付かないMarriott Bonvoyアメリカン・エキスプレスカードは、家族カードの1枚目が無料となりました。

spg AMEXで家族カードを1枚お持ちの方にとっては、若干の値下げです。

しかし、spg AMEXの家族カードには、Marriott Bonvoyのゴールドエリート特典と、カード継続時の無料宿泊特典が付かないため、家族カードを付帯していない方の方が多いと思います。

結果として、多くの方が年会費 15,400円UPになると思います。

 

現時点で私は、spg AMEXの他、JALグローバルクラブ CLUB-Aカード(家族カード含む)、ANA スーパーフライヤーズゴールドカード、その他ANAカード複数枚持っており、年間のカード年会費は合計で約9万円。

Marriott Bonvoyアメリカン・エキスプレス・プレミアムカードに切り替えることで、私の家でのカード年会費は合計10万円を超えることになります。

その年会費に見合うメリットがあるのか、年会費以外の項目を詳しく見ていきます。

ポイントでの比較。spg AMEXとプレミアムは同等

これまでのspg AMEXと同様、Marriott Bonvoyアメリカン・エキスプレス・(プレミアム)カードでは、カード利用でMarriott Bonvoyのポイントが貯まります。

貯まったポイントはマリオット系のホテルの宿泊に利用できる他、ANAやJALなど航空会社のマイルにも交換できます。

項目 spg amex Marriott Bonvoyアメリカン・エキスプレス・プレミアムカード Marriott Bonvoyアメリカン・エキスプレス・カード
日々のカード利用 100円=3P 100円=2P
Marriott Bonvoy
参加ホテルでの利用
100円=6P 100円=4P
ポイント還元率 3.0% 2.0%
マイルでの還元率
( )は最大還元率
1.0%(1.25%) 0.6%(0.75%)
100万円利用時のMile 10,000 Mile 6,666 Mile

パッと見ると、ポイント還元率が3.0%となっており、他のクレジットカードよりも還元率が高く見えるかも知れません。

しかし、Marriott Bonvoyのポイントは、例えばANA・JALのマイルに交換した時、交換比率が1:3になるので、実質マイル還元率で考えると 1.0%です。

プレミアムの場合、100万円利用で 30,000 Marriott Bonvoyポイント貯まります。
これを、ANAやJALのマイルに交換すると、10,000 マイルです。

プレミアムが付かないノーマルのMarriott Bonvoyアメリカン・エキスプレス・カードの場合、100万円利用で 20,000 Marriott Bonvoyポイント貯まります。
ANAやJALのマイルに交換すると、この3分の1になりますので、6,600 Mileほどにしかならず、マイル還元率では0.6%です。

ANA・JALマイルを貯めたい方は、プレミアムが付かないノーマルのMarriott Bonvoyアメリカン・エキスプレス・カードよりも、一般的なANAカード・JALカードの方が良さそうです。

ポイント交換時のボーナスを考慮した場合

Marriott BonvoyポイントをANAやJALのマイルに交換する際、60,000 ポイント単位で交換すると25%のボーナスがもらえます。

そのため、本来は 60,000ポイント÷ 3=20,000マイルになるところが、5,000マイルのボーナスが付くため、25,000マイルになります。

このボーナスを含めたマイル還元率で考えると、プレミアムの場合で最大1.25%。
プレミアムが付かないノーマルのMarriott Bonvoyアメリカン・エキスプレス・カードの場合、0.75%です。

プレミアムの場合、ANAカードやJALカードよりも高い還元率でマイルと交換できます。
プレミアムが付かないMarriott Bonvoyアメリカン・エキスプレス・カードの場合、ANAカードやJALカードの方がマイルを貯められます。

このように、貯まったポイントをマイルに交換する場合、プレミアムが付かないMarriott Bonvoyアメリカン・エキスプレス・カードのメリットは少ないです。

更新時の無料宿泊特典は、年間支払額の条件付きに改悪

無料宿泊特典に関する違いは以下の通りです。

項目 spg amex Marriott Bonvoyアメリカン・エキスプレス・プレミアムカード Marriott Bonvoyアメリカン・エキスプレス・カード
無料宿泊特典 あり あり あり
無料宿泊特典の条件 無し 150万円以上の利用 150万円以上の利用
無料宿泊時の対象ポイント 50,000 50,000 35,000

無料宿泊特典は、年間支払額の条件付きに改悪

spg AMEXの大きなメリットとなっていた、カード更新時の無料宿泊特典が改悪されました。

spg amexの場合は、無条件で更新時に宿泊特典がもらえ、この宿泊によって年会費の元が取れるカードでした。

Marriott Bonvoyアメリカン・エキスプレス・カードでも更新時の無料宿泊特典はありますが、年間のカード利用額が150万円を超えることが必要です。

条件をクリアし、プレミアムの場合には50,000ポイントまでの宿泊ができます。

プレミアムではないMarriott Bonvoyアメリカン・エキスプレス・カードの場合、35,000ポイントまでの宿泊なのでホテルのグレードは下がります。

spg AMEXやMarriott Bonvoyアメリカン・エキスプレス・カードに似たクレジットカードに、ヒルトン系ホテルが対象となる、「ヒルトン・オナーズアメリカン・エキスプレス・カード」があります。

このクレジットカードにもヒルトンでの無料宿泊特典がありますが、そのための条件は年間150万円以上の利用となっており、Marriott Bonvoyアメリカン・エキスプレス・カードと同じです。

年間150万円利用のハードル

この記事のために精査してみたところ、私の2021年におけるカード利用額は合計472万円でした。
カード支払い額が多くなる転売やせどりの仕入れなどは行っていません。

普段の買い物や固定費の支払をカードにするのは当然。
この他、高い税金関係、ふるさと納税など、カード払いできるものは、多少の手数料がかかっても、可能な限りカード払いにしています。
そのため、一度もATMで現金を下ろさない月も珍しくありません。気が付けば先月も現金を下ろしていません。

2021年はパソコン周辺環境を揃えたり、自分用のオフィスチェアを買ったり、自動車の自損の修理代(!)や、自分の研鑽のための研修費、自費となる歯の審美治療費、ANAのSFC修行に関する旅費など、例年より支払が増えた特殊要因もあります。

カード支払い額は400万円超と150万円を大きく超えているものの、これはspg amexを含めた全てのクレジットカードを合計したもの。

私はふるさと納税として楽天ふるさと納税を使っていますが、楽天マラソンなどのタイミングを狙って、楽天カード支払いです。
楽天証券でのNISA積立も、年間の上限まで楽天カードです。
(最近、楽天証券はサービスの改悪が発表されたため、2022年は別の方法を考えます)

この他、子供の教育費でAMEXが使えないところがあったり、支払先によってはポイント還元率を考えながらANAカードやJALカード、Yahoo!カードも使っています。

一般的には、カードの年間利用額は平均で70万円足らず。中央値では40万円台。
年間150万円の利用は、クレジットカード年間 平均利用額の2倍以上。月平均で12.5万円の利用が必要なので、世間的にはなかなかのハードルです。

出張が多く、その支払いをクレジットカードで行うなどの条件がないとクリアが難しいかも知れません。

無料宿泊時に手元のポイントを追加することが可能に

spg AMEXの無料宿泊時には、50,000ポイントまでの宿泊に限定されていました。

Marriott Bonvoyアメリカン・エキスプレス・カード変更後には、手元のポイントを最大15,000ポイントプラスして、最大65,000ポイントの宿泊として利用できます。

Marriott Bonvoy エリートステータスの概要

Marriott Bonvoyの会員にはランクがあり、名称とクリア条件は以下の通りです。

名称 条件
メンバー 年間 0~9泊
シルバーエリート 年間10泊~
ゴールドエリート 年間25泊~
プラチナエリート 年間50泊~
チタンエリート 年間75泊~
アンバサダーエリート 年間100泊~+年間利用 20,000ドル

Marriott Bonvoyに加盟するホテルの宿泊数で会員ステータスが変わります。

エリートステータスによる、会員特典の主な違い

エリートステータスによる、会員特典の主な違いは以下の通りです。

項目 シルバー ゴールド プラチナ チタン アンバサダー
レストラン割引 10% 15% 20%
ボーナスポイント 10% 25% 50% 75%
レイトチェックアウト 表記無し 14:00 16:00
ウェルカムギフト 無し ポイント ポイント、朝食、アメニティ
客室アップグレード 無し あり あり(スイートを含む)
ラウンジアクセス 無し 無し あり

シルバーエリートはレイトチェックアウト対応とありますが、時間の明記がありません。

ゴールドエリートは14:00までのレイトチェックアウトが可能ですが、ホテルの予約状況・混雑状況によって、12:00や13:00に早められることがあります。

客室のアップグレードがあるのはゴールドエリートからです。

エリートステータスに関するカードごとの違い

エリートステータスに関するカードごとの違いは以下の通りです。

項目 spg amex Marriott Bonvoyアメリカン・エキスプレス・プレミアムカード Marriott Bonvoyアメリカン・エキスプレス・カード
宿泊実績 5泊 15泊 5泊
通常ステータス ゴールド ゴールド シルバー
利用額条件達成時 プラチナ
(年400万円利用)
ゴールド
(年100万円利用)

プレミアムカードは、宿泊実績が増加に

spg AMEX、Marriott Bonvoyアメリカン・エキスプレス・プレミアムカードでは、宿泊実績が5泊と15泊で異なります。

spg AMEX、Marriott Bonvoyアメリカン・エキスプレス・プレミアムカードを持っているとゴールドエリートになれますが、その上位のプラチナエリートを目指す場合、本来は年間50泊しなければなりません。

アメリカン・エキスプレス・プレミアムカードでは宿泊実績が15泊付与されるので、35泊でプラチナエリートになれるということです。

ゴールドエリートは、客室のアップグレードの対象になります。
ホテルの予約状況によって、必ずアップグレードされるという訳ではないものの、私の経験では高い確率でアップグレードされました。

シルバーエリートでは、客室のアップグレードが望めないのが残念です。

プレミアムカードはゴールドステータス。ノーマルカードはシルバー

spg AMEXとMarriott Bonvoyアメリカン・エキスプレス・プレミアムカードは、カードを所有するだけで、ゴールドエリートになります。
Marroitt系のホテルに、25泊したのと同様の扱いになるということです。

プレミアムではないノーマルのMarriott Bonvoyアメリカン・エキスプレス・カードの場合、カードを所有するだけでは、シルバーエリートですので、客室のアップグレードは望めません。

カード利用額による、会員ステータスアップ

spg amexでは、年間のカード利用額に関わらず、ゴールドエリートが得られました。

Marriott Bonvoyアメリカン・エキスプレス・カードでは、クレジットカードの利用額によって、さらに上位の会員ランクになることが出来ます。

その利用額は、プレミアムではないMarriott Bonvoyアメリカン・エキスプレス・カードの場合は100万円。

Marriott Bonvoyアメリカン・エキスプレス・プレミアムカードの場合、年間400万円です。

年間400万円利用のためには、月平均33万円以上。平均的な収入の世帯だと高いハードルです。

ANAカードでも、年間支払額が400万円、600万円などのハードルを超えると、ブロンズやプラチナ、ダイヤモンドのステータスが与えられるようになりましたが、それと似ています。

クレジットカードだけに、発行元としては普段の支払にたくさん使って欲しいということころでしょう。

100米ドルのプロパティクレジット

Marriott Bonvoyアメリカン・エキスプレス・カードでは、100米ドルのプロパティクレジットが付きます。

しかしその対象が

「ザ・リッツ・カールトン」又は「セントレジス」にて2連泊以上の予約

に限定されています。

全国にあるマリオットや、沖縄で人気のルネッサンスリゾートオキナワや、シェラトン沖縄は対象外ですので、受益者は少数でしょう。

空港ラウンジ等、旅行関係のサービスは若干改善

空港ラウンジなど、旅行関係のサービスは、若干改善されました。

項目 spg amex Marriott Bonvoyアメリカン・エキスプレス・プレミアムカード
空港ラウンジ あり (国内28、海外1)
手荷物無料宅配
対象空港
・成田国際空港
・中部国際空港
・関西国際空港
・成田国際空港
・中部国際空港
・関西国際空港
羽田空港
・成田国際空港
・中部国際空港
・関西国際空港
空港クローク 荷物を無料預かり (中部国際空港のみ)

空港ラウンジの利用は、引き続き可能

空港ラウンジは、spg AMEXと同様、プレミアムではないMarriott Bonvoyアメリカン・エキスプレス・カードでも利用可能です。

Marriott Bonvoyアメリカン・エキスプレス・カードの年会費は、プレミアムと比べると安いですが、それでも、23,100円(税込)と世間一般から見ると高いので、空港ラウンジが付いていても当然でしょう。

空港ラウンジの利用だけであれば、Marriott Bonvoyアメリカン・エキスプレス・カードの半額、年会費11,000円で済む楽天プレミアムカードでも付いてきます。

手荷物無料宅配に、待望の羽田が追加に

空港から、手荷物(スーツケース1個)を自宅まで無料宅配できるサービスも、spg amexと同様に引き続き利用できます。

Marriott Bonvoyアメリカン・エキスプレス・プレミアムカードではサービスが拡充され、羽田空港が対象になりました。spg amexから良くなった項目です。

最近、国際線でも羽田空港の利用が多いため、これはメリットです。

空港クローク (中部国際空港限定)

荷物を預けることができる空港クロークサービスは、例えば冬の時期にハワイなど暖かい場所に行くときに、コートなどを預けられるので便利だと思います。

しかし、対象とする空港が中部国際空港に限定されるので、サービスに縁のない方がほとんどだと思います。

プライオリティパスは無し

年会費が5万円近いMarriott Bonvoyアメリカン・エキスプレス・プレミアムカードでも、プライオリティパスは付きません。

プライオリティパスとは、海外にある1,200以上の空港ラウンジを利用できるパスのことです。

アメリカで発行できるマリオット・ボンヴォイ・ブリリアント・アメックス(Marriott Bonvoy Brilliant American Express Card)には、本人+同伴者2名までのプライオリティパスが付いていますので、残念です。

American Express

 

アメリカ版 Marriott Bonvoy Brilliant  Amexとの比較

Marriott Bonvyカードの発行は、アメリカで先行して行われていました。

日本のMarriott Bonvoyアメリカン・エキスプレス・プレミアムカードと年会費が近い、アメリカのMarriott Bonvoy ブリリアント・アメックス(Marriott Bonvoy Brilliant American Express Card)を比較すると、サービスの違いの概要は以下の通り。
(1ドル=115円として計算)

項目 Marriott Bonvoyアメリカン・エキスプレス・プレミアムカード Marriott Bonvoy ブリリアント・アメックス
対象国 日本 アメリカ
年会費 49,500円 $450(51,750円)
決済ポイント 100円 = 3P 1$ = 2P
Marriott Bonvoy
参加ホテルでの利用
100円 = 6P 1$ = 6P
無料宿泊特典 あり あり
無料宿泊特典の条件 年間 150万円以上の利用 無し
無料宿泊時の対象ポイント 50,000 50,000
宿泊実績 15泊 15泊
通常ステータス ゴールド ゴールド
利用額条件達成時 プラチナ
(年400万円利用)
プラチナ
(年 $75,000(862万円))
ホテル利用時
クレジット付与
無し $300(34,500円)
プライオリティパス 無し あり(本人+同伴者2名)

日本のMarriott Bonvoyアメリカン・エキスプレス・プレミアムカードを、アメリカのMarriott Bonvoy ブリリアント・アメックスを比較すると、年会費は同じでありながら、サービス内容は日本の方が劣っています。

利用額の達成によるプラチナエリートへのアップ基準は日本の方が低いものの、アメリカのMarriott Bonvoy ブリリアント・アメックスには、プライオリティパスと300ドルのホテルクレジットがあるのが大きいです。

アメリカのMarriott Bonvoy ブリリアント・アメックスのサービス内容であれば、450ドル(51,750円)は安く感じます。

プロテクション(保険)は、海外旅行傷害保険が改悪

プロテクション(保険)は、海外旅行傷害保険が改悪されています。

項目 spg amex Marriott Bonvoyアメリカン・エキスプレス・プレミアムカード
海外旅行傷害保険
[自動付帯]
あり(最高5,000万円) 無し
海外旅行傷害保険
[利用付帯]
あり(最高 1億円) あり
(最高 5,000万円)
国内旅行傷害保険 最高 5,000万円 最高 2,000万円
ショッピング
プロテクション
年間 500万円まで 年間 200万円まで
オンライン
プロテクション
あり
キャンセル
プロテクション
あり (年間10万円) 無し
リターン
プロテクション
あり (1商品 最高3万円相当) 無し
スマートフォン
プロテクション
無し 修理代
最大 3万円
無し

海外旅行傷害保険は自動付帯が無くなり、改悪に

spg amexには、海外旅行傷害保険が自動付帯になっていました。

しかし、Marriott Bonvoyアメリカン・エキスプレスカードでは、自動付帯が無くなり、利用付帯だけになってしまいました。

このブログで紹介しているような陸マイラーは、航空券を航空券をクレジットカードで買うのではなく、地上で貯めたマイルによって特典航空券を獲得することが目的です。

そのため、マイラーには「航空券をクレジットカードで買う」という選択肢が外れてしまいます。

自動付帯であれば特に意識することはありませんが、利用付帯のカードでは、自宅から空港までのアクセスや、現地の交通機関でクレジットカードを意図的に使う必要が出てきます。

スマートフォン・プロテクション

Marriott Bonvoyアメリカン・エキスプレスカードでは、新しくスマートフォン・プロテクションの特典が追加されました。

概要は以下の通りです。

補償対象 スマートフォン (1台のみ)
補償範囲 破損(スクリーン画面割れを含む)、火災、水濡れ、盗難
支払限度額 3万円
対象端末 購入日により2年以内のスマートフォン
免責金額 破損、火災、水濡れ事故:1万円
盗難による事故:1.5万円

購入から2年以内の端末に限られ、例えば画面破損の場合、免責が1万円。盗難で1.5万円。

iPhoneでAppleCare+(2年間)に入っている場合、画面の損傷は3,400円(税別)、盗難・紛失でも11,800円(税別)ですので、免責金額を考えるとこのサービスは使わない可能性が高いです。

spg amexから大幅に年会費が上がるため、その理由付けのために新たな特典として追加したと推測しますが、年会費の差額が説明できるほどのメリットは無いですね。

Marriott Bonvoy Amexプレミアムがお得になる人とは?

これまでの内容をふまえ、spg AMEXと比べて、Marriott Bonvoy Amexプレミアムがspg amexよりもお得になる人は、以下に該当する人だと思います。

  • 家族カードが必要な方 (トータルの年会費減)
  • 年間400万円以上のカード決済が見込める方 (プラチナ狙い)
  • マリオット系ホテルに、年間35泊以上する予定の方 (プラチナ狙い)
  • 羽田空港からの海外出張が多く、手荷物無料宅配サービスを複数回利用できる方 (羽田追加の為)

Marriott Bonvoy Amexプレミアムは宿泊実績が15泊付くので、プラチナ狙いの方にとってはメリットです。

年間150万円以上のカード支払いが見込める方

年間150万円以上のカード支払いが見込める人も、Marriott Bonvoy Amexプレミアムを使うメリットがあると思います。

150万円の支払があれば、無料宿泊特典の対象となるからです。
また、150万円のカード利用により、45,000 Bonvoyポイントが貯まっているはずなので、このうち15,000ポイントを無料宿泊時に使うことで、65,000ポイントまでのホテルに宿泊できます。

例えば、2022年の3月の土曜日で見てみると、セントレスジス大阪に宿泊する場合、50,000ポイントで宿泊できますので、更新時の無料宿泊特典の対象です。

同日に現金で宿泊する場合、安いプランで55,000円位なので、Marriott Bonvoy Amexプレミアムの年会費を上回ります。

spg amexからMarriott Bonvoy Amexプレミアムに切り替わることで、年会費は15,400円高くなってしまいますが、無条件で無料宿泊があったことを考えると、spg AMEXの34,100円がお得過ぎたとも考えられます。

ただし、年に何度か高いホテルに泊まってみたいという目的が無ければ、spg AMEXもMarriott Bonvoy Amexプレミアムも、単に年会費の高いクレジットカードです。

spg AMEXもMarriott Bonvoy Amexプレミアムも、旅行好きな人向けのカードであることには変わりません。

年間200万円以上のカード支払いが見込める方 マイル編

年間200万円以上のカード支払いがあり、航空会社のマイルを貯めることを考えてみます。

Marriott Bonvoyアメリカン・エキスプレスカードでは空港ラウンジが使えるため、空港ラウンジが使えるよう、ANAはゴールドカード、JALはCLUB-Aゴールドカードと比較してみます。

項目 Marriott Bonvoyアメリカン・エキスプレス・プレミアムカード ANAゴールドカード JAL CLUB-Aゴールドカード
年会費(本人) 49,500円 15,400円 17,600円
家族会員 0円 4,400円 8,800円
本人+家族1人の合計 49,500円 19,800円 26,400円
更新ボーナス 無料宿泊 2,000 Mile 2,000 Mile
200万円利用P 60,000 Bonvoy
200万円利用 Mile 25,000 Mile 20,000 Mile 20,000 Mile
無料宿泊特典 あり (50,000Pまで) 無し 無し

200万円の利用で貯まった 60,000 Bonvoyポイントをマイルと交換した場合

ANA・JALのゴールドカードの場合、200万円のカード利用で、20,000マイル貯まります。カードの更新または初回搭乗で、ANA・JALともに2,000マイルもらえますので、合計 22,000マイルが得られる形です。

Marriott Bonvoy Amexプレミアムの場合、200万円のカード利用で60,000 Bonvoyポイント貯まります。これを、ANA・JALマイルに交換すると、60,000ポイントを交換すると25%のボーナスマイルが得られるため、25,000マイルになります。

そのため、3,000マイルですが、ANAカード・JALカードよりも多くのマイルが貯まります。

本会員だけの場合、Marriott Bonvoy AmexプレミアムとANAゴールド、JALゴールドとの年会費差額は、31,900円~34,100円。
家族会員1名を含めると、年会費の差額は 19,800円~26,400円へと縮まります。

年間150万円以上の利用の場合、Marriott Bonvoy Amexプレミアムでは、50,000ポイントまでのホテルに宿泊できます。
宿泊するホテルのグレードや時期にもよるものの、ANAゴールド・JALゴールドの年会費差額よりも、マリオット系で50,000ポイントのホテルの宿泊する費用の方が高いと思いますので、Marriott Bonvoy Amexプレミアムの方がオトクだと思います。

つまり、カード利用で得られるマイル+マリオットでの宿泊費を考えると、Marriott Bonvoy Amexプレミアムの方がトータル支払額が小さくなる可能性が高いということです。

年間150万円以上のカード支払いが見込めない方

Marriott Bonvoyアメリカン・エキスプレスカードでは、年間150万円以上のカード利用が無いと、無料宿泊特典がもらえなくなりました。

この場合、年会費に見合った特典は無いと思いますので、他のクレジットカードを検討された方が良いと思います。

プレミアムではない、Marriott Bonvoy Amexはメリットが小さい

プレミアムではないMarriott Bonvoyアメリカン・エキスプレス・カードの場合、年会費は23,100円に下がりますが、100万円使わないとゴールドエリートになれません。

ポイントの還元率もマイル換算で0.6%と低くなりますし、世間一般としては年会費23,100円というのは高い部類のクレジットカードです。

他のプレミアムではない、Marriott Bonvoy Amexを検討するのであれば、他のクレジットカードも検討された方が良いと思います。

Marriott Bonvoy Amex まとめ

spg amexが、Marriott Bonvoy アメリカン・エキスプレス・プレミアム カードになることでのメリット、デメリットをまとめると以下の通りです。

Marriott Bonvoy Amex PREMIUM メリット

  • 家族カードの年会費が無料になった
  • 年間400万円のカード決済で、プラチナエリートにUP
  • 宿泊実績が15泊になることで、プラチナエリートを得やすくなった
  • 無料宿泊特典に、自分のポイントから最大 15,000ポイント追加可能に
  • 手荷物無料宅配サービスに、羽田空港が追加された

連泊での100ドル分のクレジット、スマホ補償は個人的にあまりメリットとして感じていません。

年会費が同等の、アメリカ版:Marriott Bonvoy Brilliantに付属する、プライオリティパスは欲しかったなと思うところです。今は海外に行けませんが、海外に行ったときに利用できるラウンジが増えるためです。

Marriott Bonvoy Amex PREMIUM デメリット

  • 年会費が、15,400円アップの 49,500円に
  • 無料宿泊特典を得るためには、年間150万円の決済が必要に
  • 海外旅行保険が、自動付帯から利用付帯になった

もともと、年会費34,100円のspg AMEXでも、所得が高めの方向けのカードであると思いますが、Marriott Bonvoy アメリカン・エキスプレス・プレミアム カードで、さらにその傾向が強くなったのだと思います。

Marriott Bonvoy Amexと同様に、年間150万円利用の条件はありますが、

  • ホテルの無料宿泊特典あり
  • 朝食が付くゴールドステータス
  • 年会費が16,500円(税込)

となる「ヒルトン・オナーズアメリカン・エキスプレス・カード」の切替を検討される方も増えるのではないでしょうか。

私は、どうするか?

spg Amex → マリオット・ボンヴォイ・アメックス・プレミアム(Marriott Bonvoy Amex PREMIUM)への切替ですが、私の利用状況から考えて年会費に見合うと思い、継続することにします。

 

これまで、spg Amexの家族カードは年会費が高くてメリットが低かったので、家族カードとしてはJAL グルーバルクラブのCLUB-Aカードを使っていました

マリオット・ボンヴォイ・アメックス・プレミアムは家族カードの年会費が無料になったので、家族カードを使って、こちらを普段使いのカードにします。

電気、ガス、水道、携帯電話、NETFLIXなどの固定費に加え、ガソリン代の支払や高速道路のETCもspg amexにしています。

自動車税や他の税金の支払に加え、家族カードで普段の生活費の一部をマリオット・ボンヴォイ・アメックス・プレミアムにすることで、年間150万円はクリアできるでしょう。

 

私のspg Amexは6月が更新月です。

値上げされた新年会費が適用されるのは、2022年5月11日からなので、新年会費 49,500円の支払が必要です。更新月がもう少し早ければ、1年だけは安く済んだので残念。

長くなりましたが、spg AMEXを検討されていた方、現在所有している方の参考になれば幸いです。

コメント

  1. jasmin より:

    初めまして。
    マリオットカードを検討している者です。
    とても参考になる記事を有難うございます。

    さて、家族カードが無料になるのはとても喜ばしい事ですが、
    利用明細書を必要とする場合についてお尋ねします。

    本人カードと家族カードで用途を分けるのが理想ですが、
    明細書はまとめて印字されると言われました。

    公私を分ける場合、利用明細書はどうすれば良いとお考えでしょうか。
    もし良いアイデアがございましたら、ご教示頂ければ幸いです。

    • ana-miler.net より:

      jasmin様

      コメントありがとうございます!

      「明細書はまとめて印字される」とありますので、明細が郵送ということでしょうか。
      私は、amexに限らず明細はウェブ(オンライン)のみとしています。

      amexのよくある質問で、以下の項目がありました。

      https://www.americanexpress.com/jp/customer-service/faq.faq-27-new-accounts-additional-card.html

      家族・追加カードの利用金額を確認する事が出来ますか?
      オンライン・サービスにログイン後、「利用状況」のページで家族・追加カード毎の利用金額を確認できます。

      オンライン・サービスログイン後、家族・追加カードのご利用限度額の管理ページ上で確認できます。
      ただし家族・追加カードの利用金額のトータル金額での表示となります。

      私は、amexで家族カードは作っていないものの、他のカードで家族カードを持っているものがあります。
      それらはいずれも、家族カード分だけを分けてオンラインで確認できます。

      マリオットカードについても、オンラインでご覧頂ければ、家族カードごとの利用額を確認頂けると思います。
      なお、利用金額の明細は、印刷物と同じ形式のPDFの他、エクセル、CSV形式でご覧頂けます。

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