飛行機に乗るマイラー向けの最強ヘッドフォンとも言える、ノイズキャンセルヘッドフォン SONY WH-1000XM3を購入しました。
昔と比べて静かになったジェット旅客機ですが、それでも機内はうるさいもの。
しかし、このWH-1000XM3を使うと、飛行機が静かな空間に変わります。
これまでに購入した、ノイズキャンセル商品
これまでに、イヤホン型のSONY MDR-NWBT20Nと、ヘッドフォン型のSONY MDR-ZX110NCを持っています。
イヤホン型のSONY MDR-NWBT20Nは6,000円くらい。
ヘッドフォン型のSONY MDR-ZX110NCは3,000円台と、ノイズキャンセル(ノイキャン)商品としては安価です。
しかし、これらの製品には、普段使い、あるいは飛行機内の使用で問題となる点がありました。
MDR-NWBT20N(イヤホン)の問題点
MDR-NWBT20Nは、今でも頻繁に使っています。
新幹線などで使っても、走行音が小さくなるのが分かります。
バッテリーの持ち時間が8時間なので、充電を忘れて使えなることもしばしば。
この商品の、飛行機での利用での難点は、「外部入力に対応していないこと」です。
国内線の場合、機内にシートモニタもなく、外部入力があっても音楽プログラムだけなのが一般的なのでまあ、良いでしょう。
長距離の国際線となると、自席モニタで映画を見て時間を潰すことになりますが、外部入力が無いと使えません。
アナログの音声をBluetoothの電波に変える機器も持っていますが、別途電源が必要になるという別の問題が発生してしまいます。
そこで、外部入力に対応している、ヘッドフォン型のSONY MDR-ZX110NCを買いました。
SONY MDR-ZX110NC(ヘッドフォン)の問題点
SONY MDR-ZX110NCは、ヘッドフォン型の安価なノイズキャンセル商品です。
安価なので、家族全員分買っても1万円台で済みます。
この商品は有線のみの入力で、無線には非対応です。
飛行機用の変換プラグも付いています。
無線型のイヤホン、ヘッドフォンが主流の今、有線ケーブルの普段使いはちょっと気が引けます。
ノイズキャンセルの性能は、イヤホン型のMDR-NWBT20Nより下です。
これは、耳の中に入れたり、耳全体を覆うタイプではなく、耳の上に被せるタイプであることも原因でしょう。
ノイズキャンセル性能が下だと行っても、私の体感としては、JAL国際線 長距離便のプレミアムエコノミークラス以上や国内線のファーストクラスで使えるノイズキャンセルヘッドフォンより、性能は上です。
当ブログの記事で、MDR-ZX110NCかつ耳栓を使うと静かになるというコメントを頂きました。
実際にヨーロッパからの長距離便でMDR-ZX110NC+耳栓を試してみました。
機内音楽で静かな音楽を選び、小音で流して寝たところ、爆睡。
日本到着前の軽食の時間が過ぎ、イスの正面に
「お目覚めですか? 軽食をご要望でしたら、乗務員までお知らせ下さい」
という旨のメモが貼ってあったほどです。
周りはほぼ食べ終わっていた頃でしたが、全く気が付きませんでした。
Air Pods Pro?ソニーのWF-1000XM3?
Appleからノイズキャンセル付きのAir Pods proが販売されました。
まだ実機を見ていませんが、良さげな商品だと思います。
両耳が個別の商品なので、片方を紛失する自信がありません。
しかし、無くしてしまう自信はあります!
競合となる、ソニーのWF-1000XM3も同じです。
これらはイヤホン型で、どちらも外部入力に対応しておらず、マイラー的に却下しました。
SONY WH-1000XM3
WH-1000XM3は、2018年時点でSONY が販売しているノイズキャンセルヘッドフォンとしては、最も高性能なもの。
Bluetoothによるワイヤレス接続のほか、外部入力にも対応しています。
2019年11月に、一つ下のグレードWH-H910Nが発売になりました。
実機を聞き比べたところ、やはりノイズキャンセル性能にはやはり差があり、かつ価格差も小さいので、ここは最高峰のWH-1000XM3を選択。
初めてのPayPayモールでWH-1000XM3を購入
PayPayモールで最大20%還元をやっていたので、今回は初めてPayPayモールを利用。
これとは別に、SONYによる現金3,000円キャッシュバックキャンペーン(2020年1月14日まで)もあるため、なかなかのタイミングではないかと思います。
(と思っていましたが、買った翌々日くらいに1,000円ほど値下げされてました)
この機種は海外でも販売されており、海外の免税店でWH-1000XM3を購入することも考えました。
しかし海外の免税店より、日本国内+PayPayモールのキャンペーンで買った方がトータルとして安上がりでした。
発注の翌々日に到着。
WH-1000XM3 開封
到着後、早速開封です。
WH-1000XM3には、専用のハードケースが付属しており、本体、航空機用変換プラグ、3.5φミニジャックケーブル、USB タイプCの充電ケーブルが綺麗に納められています。
高いヘッドフォンだけあって、ケースがしっかりしています。
ただし、耳を全部覆うタイプのヘッドフォンなので、ケースはやや大きめ。
航空機用変換プラグは、飛行機の座席に付いている穴に差し込んで使うものです。
写真は、JAL エアバス A350のクラスJに設けられているモニターと、その下にある音楽の差し込みです。航空機用変換プラグを使うことで、機内プログラムを楽しむことができます。
JALに導入されたエアバスA350は、全席モニタ付きで座席も快適。USBもあるので充電もできます。
2020年2月からは、羽田 – 那覇線にもA350が導入されますので、私が2020年の JGC修行僧なら、A350に狙って乗ると思います。
JCG修行、SFC修行で使われる羽田 – 那覇線ですが、THE TRUE SIZE OFという、地図の正確な面積を表示できるサイトで調べると、ポーランドのワルシャワから、フランスのカンヌ、マルセイユ辺りの距離です。
日本では羽田 – 那覇は国内線ですが、ヨーロッパで考えると、国をいくつも跨ぐ距離の国際線程度(シェンゲン協定内だけど)なので、機内は快適な方が良いですね。
ハイレゾ音源、本当に聞こえてる?
最近、ハイレゾ音源という言葉をよく聞きます。
これは、CDには収録されない、20Hz 未満の低音や20,000Hzを超える高音域までカバーしている商品のこと。
WH-1000XM3もハイレゾ対応ですが、個人的には不思議です。
例えば普通の人は、20,000Hzまでしか聞こえません。
しかもこれは、加齢と共に聞こえる周波数が低くなってきます。
20代前半で、18,000Hzくらい、アラフォーくらいになると、15,000Hzより上の音は聞こえなくなると思います。
周波数ごとの音の高さの聴感テストはスマホアプリで各種出ていますが、私は今のところ 14,500Hzくらいが限界です。
ネットニュースで、東京駅近くのKITTE地下入口に、ねずみ除けのモスキート音が流れているという記事があったので、実際に行ってスマホアプリで計測してみました。
確かに、19,000 Hzに音源の山があり、音が流れているのが確認できますが、アラフォーの私が聞いた感じでは全く聞こえませんでした。
WH-1000XM3は50,000Hzまで対応しているものの、50,000Hz辺りまで聞こえるのは、犬、ネコ、コウモリ、イルカなどてす。
まさに、人間離れしている訳で、個人的には一般用途でのハイレゾ音源は気にしていません。
KITTENの地下入り口で、モスキート音が聞こえる人は、ハイレゾ音源が聞こえるのかもしれません。
20,000Hzを超える音域だけで作曲された曲で、聴き比べしてみたいものです。
WH-1000XM3使用レビュー
それでは、WH-1000XM3使用レビューです。
家の中で使うと、テレビの音が聞こえない
リビングでテレビをつけ、ソファーに座ってWH-1000XM3でスマホの音楽を聴くと、テレビの音が聞こえなくなります。
イヤホン型のSONY MDR-NWBT20Nと、ヘッドフォン型のSONY MDR-ZX110NCも、ノイズキャンセルで静かにはなりますが、WH-1000XM3ほど静かではなく、外の会話も聞き取れます。
WH-1000XM3の場合、家族が話しかけても聞こえません。
不思議な感覚です。
子供に使わせてみると、「魔法みたい!」と、Amazon Musicでいろいろな音楽をずっと聴いていました。
WH-1000XM3を飛行機で使うと、本当に静か!
結論から言うと、WH-1000XM3を機内で使うと、ノイズキャンセルの効果で本当に静かです。
飛行機に乗る機会の多いマイラー向けのヘッドフォンだと改めて思いました。
MDR-ZX110NCでは、エンジン音の「ゴー」が「コー」に変わる程度です。
WH-1000XM3の場合、さらに静かになって「サー」に変わるという感じでしょうか。
ちなみに、飛行機の中で計測した騒音データがこちら
スマホアプリでの簡易的なものですが、200Hz以下の低音域が大きいことが分かります。
エンジン近くの座席でヘッドフォンを外すと「こんなにうるさかったのか」と思うほど。
このような状態でも、ノイズキャンセル機能を使って音楽を流していると、機長やCA さんの機内アナウンスが聞き取りにくい程度になります。これは凄い。
音楽を流せば、その音楽はエンジンノイズを気にすることなくしっかりと聞き取れます。
最近は、JAL、ANAともに国内線でも機内WiFiでインターネットが繋がるものの、回線速度が遅かったり、繋がらないこともしばしば。
私は、Amazon Music Unlimitedを契約しているので、機内で聴きたい音楽はスマホにダウンロードして、インターネット回線関係なく聴けるようしています。
スマホに、JALやANAの搭乗曲を入れておけば、機内の音質の悪いスピーカーよりも、遥かに良い音で搭乗曲を聴くこともできます。
右側のパットに手の平を当てると一時的に外音が聞こえる
WH-1000XM3では、右側のパット側面を右手で押さえると、押している時だけ外部音が取り込めます。(タッチセンサーコントロールパネル)
これは、WH-1000XM3にはノイズキャンセルのためのマイクが付いており、その機能を利用したもの。
CAさんにドリンクの種類を聞かれたとき、ヘッドフォンを取り外さなくても大丈夫です。
最近はノイズキャンセルのヘッドフォン、イヤホンを利用されている方が多いので、CAさんもドリンクの種類聞くときに困ることがあるのだろうなと思っています。ごめんなさい。
専用アプリ Headphones Connectで各種調整できます。
WH-1000XM3には、Headphones Connectというスマホアプリが準備されています。
このアプリを使うことで、本体側で切り替えられるモードよりも、ずっと細かい調整ができます。
具体的には以下のような項目を設定できます。
ちょっと縦長の画像ですが、設定画面の全項目は以下の通り。
バッテリーが80%になっている画像ですが、バッテリーはフルで30時間持つため、この状態で国際線の飛行機でも足ります。
- アクティブサウンドコントロールのオンオフ
- 外音取り込み時の、取り込みレベル調整
- ノイズキャンセルのオンオフ
- ノイズキャンセリングの最適化
- 音楽が聞こえる方向の変更
- サラウンド設定
- イコライザー設定
- 音質モード設定
- タッチセンサーコントロールのオンオフ
- 自動電源オフする時間の変更
- 言語設定
詳細はソニーのウェブサイトにおまかせして、抜粋でのご案内。
外音取り込み時のレベル設定
WH-1000XM3は、ノイズキャンセル効果が高く、歩いている時に利用すると危険である可能性があります。
そのため、外音取り込みモードがあるのですが、その取り込みレベルを設定できます。
また、アクティブサウンドコントロール機能使うと、WH-1000XM3を使っている環境(歩いている、止まっている、乗り物に乗っている)に合わせて、外音取り込みモードとノイズキャンセルモードを自動切り替えできます。
ノイズキャンセリングの最適化
マイラー的にはおすすめなのが、この機能!
ヘッドフォンの取り付け状況に合わせて、ノイズキャンセルを最適化してくれる機能です。
ノイズキャンセルヘッドフォンで有名なのは、このソニーの製品の他、BOSEのQUIET COMFORTシリーズ。
どちらもノイズキャンセル機能は同等ではないかと思いますが、WH-1000XM3には気圧センサーが入っている点が異なります。
Sonyの説明によると、
ヘッドホンに搭載されている気圧センサーにより、飛行機に搭乗中など気圧の変化に対してもノイズキャンセリングを最適化。
これによりユーザーのあらゆる装着状態の差分や、使用環境によるノイズキャンセリング性能を存分に発揮しきれないということをなくし、理想的なノイズキャンセリング効果を提供します。
とのことです。完全に、マイラーがターゲットにされています。
早速機内で使ってみました。
ノイズキャンセリングの最適化を実行すると、ヘッドフォンから独特の音が聞こえ、画面が3回切り替わり、終了します。
飛行機に乗ったときに最適化を実行すると、しっかりと気圧の変化をとらえて、0.8気圧と認識していることが分かります。(地上で実行すると、1.0気圧)
実際に、飛行の上でノイズキャンセリングの最適化を行った前後では、ノイズキャンセルの効果が違って聞こえます。
気圧に応じてどのような変更をしているのか分かりませんが、マイラーの心をひきつけます。
言語設定
日本国内で販売されているWH-1000XM3の言語設定は、デフォルトでは英語です。
そのため、パワーオンや、Bluetoothに繋がったことは、英語でアナウンスされます。
言語を切り替えると、アナウンスがその言語になります。
現時点で設定が可能な言語は以下の通り。
- 英語
- フランス語
- ドイツ語
- スペイン語
- イタリア語
- ポルトガル語
- オランダ語
- スウェーデン語
- フィンランド語
- ロシア語
- 日本語
- ブラジルポルトガル語
- 韓国語
- トルコ語
- 中国語
言語の切り替えには、データのダウンロードも含めて時間がかかるので、急いでいるときには変更しない方が良いです。
一度日本語に変えてみましたが、やはり元の英語のまま使っています。
WH-1000XM3のデメリット
ノイズキャンセル性能が高く、マイラーにもおすすめのWH-1000XM3ですが、デメリットも感じています。
耳が熱くなる
WH-1000XM3は、耳を覆うタイプのヘッドフォン。
寒い時期には耳当て替わりになりそうですが、夏は暑くて外では使えないでしょう。耳が蒸れてしまうためです。
飛行機の機内は夏でも涼しいので、まだ良いと思います。
ケースに入れると、重い、大きい
WH-1000XM3の本体は255gで、個人的には装着時の重さは問題ありません。
専用のしっかりとしたケースがあり、綺麗にヘッドフォンが納まるのは良いのですが、ケースに入れて持ち運ぶと、やや重くて大きく感じます。
ANAのファーストクラス、全路線で提供に
追記です。
2020年2月25日にANAは、国際線のファーストクラスにおいて、2020年3月15日に日本を出発する全ての便において、WH-1000MX3を提供することを発表しました。
ANAもその高いノイズキャンセル性能を評価したということでしょう。
WH-1000XM3 まとめ
WH-1000XM3、値段が高めで、暑い時期には使いにくい商品であると思いますが、飛行機の中で使うためにはとても良いノイズキャンセルヘッドフォンだと思います。
飛行機で旅行に行くときには、忘れず持っていくことになるでしょう。
※追記
WH-1000XM3は、2020年9月に XM4 に進化。
その後、2023年9月にWH-1000XM5へとさらに進化しています。
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